●渋谷エリアの募集賃料と募集件数
  フロア区分 10Q4 11Q1 11Q2 11Q3 11Q4 前年同期比 前期比
募集賃料
(円/坪)
全フロア 23,977 23,696 21,629 20,814 22,031 91.9% 105.8%
1F 33,930 35,875 32,372 30,706 33,830 99.7% 110.2%
1F以外 20,198 20,541 19,757 19,808 20,337 100.7% 102.7%
公募数 全フロア 266 305 316 287 295 110.9% 102.8%
1F 42 51 47 35 39 92.9% 111.4%
1F以外 224 254 269 252 256 114.3% 101.6%
スタイルアクトが提供するReRemによる集計。11Q4は2011年10月~12月の集計値

※2011年第1四半期の調査から対象エリアを以下のように変更しました。
対象範囲を商業集積地に絞ったため、より実態に近い値になりました。

ビーエーシー・アーバンプロジェクト


 1階の平均募集賃料は1坪あたり3万3830円だった。第2四半期から賃料水準が下がり続けていたが、今回は上昇に転じた。第3四半期まで見られた1坪あたり1万円前半の安価な事例が少なくなったことが影響したようだ。募集件数は2011年第3四半期から横ばいが続く。

 渋谷では、2011年10月にタレントの若槻千夏がデザイン・プロデュースするブランドWCダブル シーがセンター街に出店するなど、年間を通して話題性のある新規出店例が複数、見られた。駅至近のエリアは通行量が多く、高い実売力を備えており、商業エリアとしてのポテンシャルは衰えていない。一方、駅から離れた公園通りや神南エリアなどでは、1階でも空室が散見されるようになってきた。

 この傾向は2012年4月の渋谷ヒカリエ開業により、さらに加速すると考えられる。駅から離れたエリアでは客数が減少し、出店ニーズが低下している。今後、賃料水準も下がる可能性がある。