軽く開けられる機能を評価
2位以下は、大建工業、ウッドワン、パナソニックと続いた。いずれも開発意図が評価に表れていた。
大建工業は、機能の点を評価した人が目立つ〔図2〕。同社の室内ドアは、機能性を重視して開発している製品が多いのが特徴だ。
「ひきドア」(図2の写真)はその1つだ。通常は引き戸として使用できるが、車椅子などで利用する際にはさらに戸が手前に開いて開口部が広くなる。そのため、介助者と一緒に出入りできる。
通常の開き戸でも、機能性を高める細かな工夫は欠かさない。一般的にはハンドルを45度下に押して開くのに対して、同社製品は10度で開く。手が塞がっていても肘で軽く触れればドアを開けられる。
ウッドワンの場合は、デザインの評価が特に高かった。同社はピノアースシリーズのような無垢材を採用したデザインが支持を得ている〔図3〕。
ただ、無垢材だけでデザインの評価を受けているわけではないようだ。同社の場合、価格をワンプライス方式にして選びやすくしている。例えば、ピノアースのナチュラルセレクションは、ガラスの有無で2種類から選べる。ガラスを採用したデザインは5タイプあり、いずれも価格を10万3600円にした。他方、ガラスを使わないデザインは2タイプを用意して、価格は8万8900円で統一した。どちらもカラーは5色ある。
パナソニックもウッドワンと同様にデザインの評価が高い〔図4〕。「6月に販売を開始したベリティスプラスが評価を高めた可能性がある」と広報担当者は説明する。
同製品は図4の写真のように、天井まで届くハイドアタイプを特徴とする。上枠を天井に埋め込んだことから、ドアを開けた際に天井や床がひとつながりとなり、空間の広がりを演出できる。
このようなデザインは、従来は造作建具として意匠にこだわる設計事務所などが手掛ける住宅で採用されるケースが多かった。だが、今回の様な製品化によって、工務店でも採用しやすくなり、注目が集まったという。
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- 注目ランキング編
意匠と機能が際立つ室内ドア - 分野別ランキング編
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