運休区間が2カ所の理由

 東京メトロは今回の線路切り替え工事のために、銀座線の渋谷─表参道間だけでなく青山一丁目─溜池山王間も終日運休とする。

■銀座線渋谷駅の線路切り替え工事のために運休する区間
■銀座線渋谷駅の線路切り替え工事のために運休する区間
(資料:東京メトロ)
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 同社広報課によると、工事が直接影響する区間は渋谷─表参道間だけだが、表参道駅には列車の折り返しに使える分岐器(ポイント)がない。浅草方面から到着した列車が折り返すことのできる駅で渋谷に最も近いのは溜池山王駅なので、同駅を臨時のターミナル駅として使うことにした。

 溜池山王─表参道間にある外苑前駅は銀座線しか通らない駅で、同線が運休すると“陸の孤島”になってしまう。そこで浅草─溜池山王間とは別に、外苑前の前後の青山一丁目─表参道間を往復する列車を走らせる。同区間は折り返し設備が不要の単線運転とする。

 東京メトロが工事で路線を終日運休とするのは12年11月4日、有楽町線小竹向原─千川間の連絡線設置のために和光市─池袋間で運休して以来のこと。銀座線渋谷駅の移設工事では線路切り替えを今回の後も計3回予定しており、再び運休する可能性があるという。

<訂正>
 表参道駅で列車の折り返しができない理由が誤っていたので訂正しました。(2016年9月26日午前11時35分)

(関連記事:銀座線渋谷駅を130m動かすヒカリエ脇でひそかに進む駅移設
(東京メトロの発表資料:銀座線渋谷駅線路切り替え工事のため銀座線渋谷~表参道間、青山一丁目~溜池山王間を運休します