イオンリート投資法人の上場日が11月22日に決まった。小売り大手のイオンが組成を進めてきた商業施設REIT(不動産投資信託)で、当初の運用資産は17物件、取得価格ベースで1590億円の規模。国内REITとして初めて、海外の不動産を組み入れる。

 運用資産の大部分はイオングループから取得する。スポンサー、テナントともにイオングループであることから利益相反が懸念されるが、運用会社の意思決定において第三者の意見を反映させることや、イオンによる投資口の保有、分配金に連動した運用報酬体系の導入といった施策によって、適切なガバナンス体制を構築する方針だ。

 なお国内REITで初となる海外資産は、マレーシアのイオン・タマン・ユニバーシティ・ショッピング・センター。共有持分を6億6800万円で取得する。イオンリートは国内での投資を中心に据えつつ、ASEAN(東南アジア諸国連合)や中国など中長期的に経済発展が見込める国・地域にも、資産の15%を限度に投資する考え。当面はイオングループから古くから出店し、運営のトラックレコードを持つマレーシアを投資対象としていく方針だ。