インヴィンシブル投資法人は2011年7月、米国の投資運用会社Fortress Investment Groupを新たなスポンサーに迎えることを発表した。Fortressは、関係会社のCalliope合同会社(カリオペ)を通じて資産運用会社の株式の97.35%を取得する。投資法人は7月29日を期限として約426億円の負債返済を迫られていたが、新たなスポンサーの下で既存負債の返済や借り換えを進めることで、資金調達にもめどがついた。これにより、REIT破綻という危機を脱したことになる。

 投資法人はカリオペを割当先として新投資口を発行し、約70億円を調達する。このほか、信託のしくみを使った借入れや新たなレンダーからの融資も受けるなどして、約426億円の借入金を369億円に低減する。投資法人の負債比率も62.6%から53.3%に低下する見込みだ。

 インヴィンシブル投資法人は今年3月、Fortressによる出資や新たな借り換えによる資金調達計画を策定した。しかし、計画の前提となっていた運用資産の売却が実現できなかったため、資金調達計画は頓挫。これまでに返済期限の延長を受けることで当面の危機をしのいできた。今回のスキームでは、運用資産の売却を前提とすることなく資金調達を実施する。