東急リバブル、東京建物不動産販売、野村不動産アーバンネット、三井不動産販売、三菱地所リアルエステートサービスの5社は、インターネットによる不動産オークション「AUC’S(オークス)」のサービスを開始する。第1回のオークションとして7月17日にウェブサイト上で物件を公開し、22日の入札開始を経て、28日に入札を終了する。今後は、年度内にオークションをさらに2回、開催する予定だ。

 オークションの対象となる物件は、1都4県(東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城)にある住宅だ。エンドユーザーの実需物件だけでなく、投資用不動産も対象になる。今後、ニーズを見ながら、対象エリアを拡大していく。オークションにあたり、出品者は次の二つの入札方法から選択できる。入札参加者が期間中に何度も入札できる「競り上がり方式」と、期間中に1回だけ入札する「フリービット方式」だ。オークション開催期間中はAUC’Sの共同サイトのほか、各社のサイトにも物件を掲載する。

 物件の出品や入札への参加に関しては、AUC’S各社の営業担当者が手続きを代行する。出品・入札には費用はかからない。売買契約が成立した場合には、仲介手数料や諸費用を支払うことになる。7月17日の第1回オークションには、100~150物件が出品される予定だ。

 AUC’Sを開催する5社は、2007年9月に「不動産オークション協議会」を設立し、オークション手法の導入を検討してきた。他の不動産オークションサービスとしては、アイディーユー(IDU)が運営する「マザーズオークション」がある。ただ、同社は今後のオークション事業について、東京都宅地建物取引業協会が設立をめざす「東京不動産取引所」へのシステム提供を主力とする方針を明らかにしている。