中央区と連携、複数ルートも?
都心と臨海部を結ぶ公共交通の計画は今回が初めてではなく、12年度に中央区が銀座と晴海地区を結ぶ「基幹的交通システム」の構想を打ち出している。導入する交通システムは、将来的なLRT(次世代路面電車)への移行にも言及しつつ、整備に時間がかかることからBRTを想定しており、区ではルートの検討などを進めていた(関連記事:湾岸を変貌させる2つの新路線 )。
都は中央区と連携して計画を進めるとしており、中央区側も「これまでも都の協力はあったが、より実現に近づいた」(同区環境政策課)と期待する。
ルートについては、基本方針にもあるように環状2号線を中心に検討されるとみられるが、これから都と中央区、事業協力者などが協議して策定するため、発着点を含め現在はまだ決まっていない。ただ、中央区の構想が基本的に同区内を結ぶルートだったのに対し、都の計画では都心部は東京駅から新橋・虎ノ門地区まで、臨海部は豊洲や臨海副都心地区までのより広い範囲を対象としている。
都側は「(柔軟な運行ができる)バスなので、ルートは一つだけに限定することもないだろう。中央区のニーズにも対応できるルートが出てくると思っている」(都市整備局交通企画課)と、複数のルートが検討される可能性を示唆する。