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 狭いらせん階段を上がった2階にはスイートルームと会議室がある。操縦桿を挟んでのツイン式のベッドだが、計器類がほとんど残らず除かれているので、多少もの足りない感じもする。それでも、世界で一つしかないベッドでのオーバーナイトは貴重な経験となること請け合いだ。

“コックピット”
コックピットからはパイロットの視界が楽しめそうだ (写真:武藤 聖一)
コックピットからはパイロットの視界が楽しめそうだ (写真:武藤 聖一)
計器はほぼない
計器類がほとんど取り外されているのは少しさみしい (写真:武藤 聖一)
計器類がほとんど取り外されているのは少しさみしい (写真:武藤 聖一)
シャワールーム
スイートルームにだけ専用のシャワールームが設置されている (写真:武藤 聖一)
スイートルームにだけ専用のシャワールームが設置されている (写真:武藤 聖一)

 黒い革張りのリクライニングチェアを両側に4席ずつ配した会議室は、宿泊客でない外部からの使用を見込み、予約が順調ということだ。

会議室
2階は特別の会議室になっている (写真:武藤 聖一)
2階は特別の会議室になっている (写真:武藤 聖一)
リクライニング席
黒い革張りのリクライニング席。ひじ掛けにはメモ用紙が置いてある (写真:武藤 聖一)
黒い革張りのリクライニング席。ひじ掛けにはメモ用紙が置いてある (写真:武藤 聖一)

 レセプションから右の、かつてビジネス、エコノミー両クラスがあった機体中央部は、コリドーが奥に延びている。両側は2~4人用の2段ベッドの客室だ。トイレや洗面所などは共用となり、随所に配置されている。

コリドーの両側に客室
客室は中央のコリドー(廊下)の両側に配されている。従業員はスチュワーデス調のユニホーム (写真:武藤 聖一)
客室は中央のコリドー(廊下)の両側に配されている。従業員はスチュワーデス調のユニホーム (写真:武藤 聖一)
客室内
客室は船室と同じように2段ベッドになっている (写真:武藤 聖一)
客室は船室と同じように2段ベッドになっている (写真:武藤 聖一)
ベッド
客室のベッド (写真:武藤 聖一)
客室のベッド (写真:武藤 聖一)
収納庫
収納庫は切り分けてそのまま使用している (写真:武藤 聖一)
収納庫は切り分けてそのまま使用している (写真:武藤 聖一)
部屋番号
ブルーのラインに部屋番号が鮮やかにデザインされている (写真:武藤 聖一)
ブルーのラインに部屋番号が鮮やかにデザインされている (写真:武藤 聖一)
シャワールーム
コリドーにある共同のシャワールーム (写真:武藤 聖一)
コリドーにある共同のシャワールーム (写真:武藤 聖一)

 ジャンボ機の改装には、結婚式やコンファレンス会場、子供連れファミリー宿泊用の小さな遊戯施設など、多様なアイデアがありニーズが期待されているという。

 ストックホルムの港には半世紀ほど前から、帆船を利用したユースホステル“チャップマン”がある。人気を保ち一昨年にはモダンに改装されたという例もある。ジャンボホステルは、もの珍しさがビジネスの幸運とつながるのか、これからが注目されるところだ。

名称:Jumbo Hostel
設計:Monsen Arkitektur AB/ Daniel Monsen
住所:Jumbovagen 4, 19047 Stockholm Arlanda, Sweden

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