狭いらせん階段を上がった2階にはスイートルームと会議室がある。操縦桿を挟んでのツイン式のベッドだが、計器類がほとんど残らず除かれているので、多少もの足りない感じもする。それでも、世界で一つしかないベッドでのオーバーナイトは貴重な経験となること請け合いだ。
黒い革張りのリクライニングチェアを両側に4席ずつ配した会議室は、宿泊客でない外部からの使用を見込み、予約が順調ということだ。
レセプションから右の、かつてビジネス、エコノミー両クラスがあった機体中央部は、コリドーが奥に延びている。両側は2~4人用の2段ベッドの客室だ。トイレや洗面所などは共用となり、随所に配置されている。
ジャンボ機の改装には、結婚式やコンファレンス会場、子供連れファミリー宿泊用の小さな遊戯施設など、多様なアイデアがありニーズが期待されているという。
ストックホルムの港には半世紀ほど前から、帆船を利用したユースホステル“チャップマン”がある。人気を保ち一昨年にはモダンに改装されたという例もある。ジャンボホステルは、もの珍しさがビジネスの幸運とつながるのか、これからが注目されるところだ。
名称:Jumbo Hostel
設計:Monsen Arkitektur AB/ Daniel Monsen
住所:Jumbovagen 4, 19047 Stockholm Arlanda, Sweden