13日に開幕したMIPIMの会場(写真:本誌)
13日に開幕したMIPIMの会場(写真:本誌)
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会場建物からクロワゼット通り(海岸通り)を望む。白いテントは屋外展示会場や仮設パーティー会場(写真:@MIPIM_World)
会場建物からクロワゼット通り(海岸通り)を望む。白いテントは屋外展示会場や仮設パーティー会場(写真:@MIPIM_World)
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 3月13日午前10時(日本時間で同日午後6時)、世界最大の不動産コンファレンス、MIPIM(ミピム)が南仏カンヌで開幕した。事前登録済み参加者は前日時点で2万4000人を超え、昨年の数を上回りそうな情勢となっている。不動産投資業界の景気バロメーターともなっている本イベントの参加者数だが、昨今の不安定な政治情勢の割には堅調な印象。日本人参加者も約100人を数え、まずまず盛況と言えそうだ。

 本誌にとって9回目の取材となる今年のMIPIM。主催者による全体テーマは“A new deal for real estate”。これに“How to create new sources of growth?(どうやって成長の源泉を探すか)との副題が付く。不動産市場では物件価格が高止まりし、容易に投資機会を見つけられない状況が続く。主催者もこのイベントの方向性を探しあぐねていると考えたら、うがちすぎだろうか。

 5月のカンヌ映画祭でも有名な展示会場、パレ・デ・フェスティバルを中心に、基調講演やパネルディスカッション、ネットワーキングランチなど多数のイベントが金曜日までの期間中予定されている。昨年のMIPIMを席巻したブレクジットとトランプの話題、そしていよいよ秒読みになったフランス大統領選挙の影響が耳目を集めることは間違いないだろう。さらに、一昨年からMIPIMでも大きな位置を占めるようになった不動産テック関連の話題からも目が離せない。

本間 純=仏カンヌ