1階の賃料は、2016年全体では2015年の高水準に比べると低下したエリアがみられるが、年間を通じて大きな変化は少ない。

 2016年下半期の1階募集賃料は、表参道エリアの上昇が目立った。渋谷エリア新宿エリアも高水準で安定している。

 銀座エリアはプライムエリア外の賃料水準低下の影響なども出た。全般的には上昇傾向にあった2015年前半に比べると、一段低下した。池袋エリアで、1階の募集賃料が1階以外を下回る異常値となった。

 池袋を除く各エリアの1階以外の賃料は、大幅な変動は少ないものの、長期的にみると上昇しているエリアが目立つ。銀座は5年前に比べて平均月坪が5千円程上昇しており、表参道、渋谷、新宿も徐々に上がってきている。

 池袋は前年同期比では上昇傾向だが、長期的にみるとこれまでの平均水準に戻った印象となる。

東京・主要商業エリアの賃料・公募数の推移(2016年第4四半期)
  フロア区分 銀座 表参道 新宿 渋谷 池袋
募集賃料
(円/坪)
全フロア 29,898 34,762 24,996 25,013 19,098
1F 43,291 47,006 43,237 34,895 17,179
1F以外 28,927 29,467 23,109 23,211 19,152
募集件数 全フロア 288 318 189 212 144
1F 27 92 11 30 6
1F以外 261 226 178 182 138
スタイルアクトが提供するReRemによる集計

<訂正:2017年3月21日>初出時、表内の賃料・件数に誤りがあったので修正した。

ビーエーシー・アーバンプロジェクト