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東京大改造

巻き返し図る池袋の大改造

「東京大改造マップ開発プロジェクトデータ集2016年版」発売

2016/03/16

池袋駅を中心とする143ヘクタールは2015年、特定都市再生緊急整備地域に指定されている。「消滅可能性都市から持続発展都市へ」という“うたい文句”を掲げる東京都豊島区は、国際アート・カルチャー都市などのコンセプトを具現化するための都市整備を加速させる。(概要などは原則、2015年12月の調査時点のもの)

 「池袋駅周辺地域」が、都市再生特別措置法に基づく都市再生緊急整備地域および特定都市再生緊急整備地域に指定されたのは15年7月。都内では、東京都心・臨海地域、新宿駅周辺地域などが02年、渋谷駅周辺地域が05年、品川駅・田町駅周辺地域が12年に指定されている。それらに続き、ようやく自治体としての念願がかない、国際競争力の向上を視野に入れて都市整備を加速させる局面を迎えた。併せて都市再生安全確保計画を制定し、池袋駅周辺の防災対策を推進。143ヘクタールの中にある木密地域も含め、地域全体で防災対応力の強化を図る。

大改造マップ「池袋」
(地図制作:ユニオンマップ)

 地域の東南側には15年3月にとしまエコミューゼタウンが完成し、大きく注目された〔写真1〕。豊島区役所とマンションを収めた地上49階建てのビルは池袋駅からはやや距離があるが、この新庁舎周辺の東池袋エリアは、今後の都市整備の拠点の一つとなる。同時に、そこからみると北側に位置する旧庁舎跡地を含む池袋駅周辺エリアも拠点とする。2つの核の連携で、面的なにぎわいを生み出すというのが、池袋駅周辺の都市整備の考え方だ。

〔写真1〕としまエコミューゼタウン
豊島区新庁舎とマンションの複合施設で、2015年3月完成(写真:日経アーキテクチュア)

 旧庁舎跡地〔写真2〕は、併せて解体する公会堂跡地とともに、定期借地方式で民間事業者に貸し付けて再開発する。優先交渉権者に選ばれた東京建物などの提案は、旧庁舎跡地に高さ約146mのビルを建て、シネマコンプレックスやオフィスを設けるという計画で、公会堂跡地に建設するビルや新区民センターホールとともに中池袋公園に向き合い、合計8つの「劇場空間」を誕生させる内容となっている。豊島区は、公園や区道、区民センターなど周辺の公共施設の整備も検討し、「まちづくりビジョン」の中では、街の回遊性を高めるために旧庁舎跡地の西側から始まる南北区道を拡幅する方針を定めている。

〔写真2〕再開発を控える旧庁舎周辺
道路の向こうの左手前が、解体を控える旧豊島区庁舎。その奥に見える公会堂の跡地、前面(右手)にある公園などの一体的な整備によって、芸術・文化の拠点として様変わりする(写真:日経アーキテクチュア)

「環5の1」開通で駅前を歩きやすく

 東池袋エリアでは、造幣局跡地の約3.2ヘクタールを再開発する。このうち約1.7ヘクタールを防災公園とし、約1.5ヘクタールを居住機能と生活支援機能から成る市街地整備区域とする計画。15年4月に区、造幣局、都市再生機構の3者で「造幣局地区におけるまちづくりに係る基本協定書」を締結した。市街地整備区域の3分の2は文化交流機能、残りはにぎわい機能に割り当て、それぞれを南北に振り分ける方針だ。

 新庁舎の東側では、環状5の1号線を高田3丁目から南池袋2丁目までの延長約1.4㎞にわたって整備中で、20年3月末の完成を目指す。区は、この道路の開通によって明治通りなど池袋駅周辺の渋滞緩和を目指している。同時に駅を中心とする歩行者優先の空間の整備に拍車をかける。

 池袋駅西口にも大規模再開発の構想がある。まちづくり協議会に東武鉄道が加わり、東武百貨店が建つ場所も含めた駅前の約4.5ヘクタールを再開発する。同協議会は、その基本構想案に、高層ビル3棟やバスターミナルなどを盛り込んでいる。

 豊島区は、民間有識者から成る日本創生会議が14年に示した「消滅可能性都市」の中で、東京23区では唯一「将来に消滅する可能性のある自治体」として名前が挙がった。人口減少に対する危機感から、15年度の予算編成時には「消滅可能性都市から持続発展都市へ」という“うたい文句”のもと、女性にやさしい街づくりなどの観点を前面に打ち出した。さらに、都市ビジョンとしては「国際アート・カルチャー都市」というコンセプトを掲げるなど、女性や若者にとっても“住みたくなる街”に向けて巻き返し図る。

 以下では、池袋エリアの代表的な大規模プロジェクトを見てみよう。なおプロジェクト概要を記載している場合は、【1】所在地、【2】発注者・事業者、【3】設計者、【4】施工者、【5】着工時期、【6】竣工時期、【7】主構造、【8】階数、【9】延べ面積──を示している。

赤坂麻実(ライター)、山本恵久日経アーキテクチュア

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