日八京 2016年完成予定
水天宮建て替え計画 [1万m2未満]
「過去と現代をつなぐ意匠に」 中央区日本橋蠣殻町にある東京水天宮神社の全面建て替え計画。街の象徴としての歴史を継承し、社殿は伝統的なデザイン、社務所と参集殿は伝統に敬意を払いつつ、現代的なデザインとする。メリハリをつけた外観により、過去と現代をつなぐ意匠とした。近隣の住人などに安らぎを与える場や、多数の参拝者に対応するおもてなし空間をつくり、機能的なデザインの動線空間との融合を図る。また、境内全体の基礎を免震構造とし、現代の技術によって参拝者の安心・安全に配慮した神社を計画した。設計・施工は竹中工務店が担当。16年2月の竣工を目指す。
京橋2丁目西地区再開発[日八京B-3]
「歴史的建築物を保存再生、開放的なガレリア空間」 京橋2丁目西地区再開発は、中央区の指定有形文化財である歴史的建築物棟を保存再生しながら、再開発棟を建設する計画。歴史的建築物棟の改修工事は15年7月に完了した。再開発棟は事務所、店舗、公益施設などが入る高さ約170mの複合ビルで、全体では16年10月の完成を目指す。低層部の高さを100尺 (約31m)でそろえるほか、開放的なガレリア空間を整備する。また、中間層免震構造、および72時間分の非常用発電機を設置。区の帰宅困難者支援施設にも指定されるなど、高度なBCP(事業継続計画)機能を備える。
日八京 2017年完成予定
第一ぬ利彦ビル建て替え計画[日八京B-3]
「和を現代的に解釈した水平庇」 中央区京橋2丁目のテナントオフィスビル、第一ぬ利彦ビルの建て替え計画。酒類卸販売のぬ利彦は、東急不動産をプロジェクトマネジャーとして、地上10階建て、延べ面積約1万m2の新ビルを建設する。設計・施工は清水建設が担当。17年3月の竣工を目指す。和の伝統を現代的に解釈したデザインの水平庇による特徴的なファサードを持つ。水平庇による日射低減効果や壁面緑化、室外機最適化運転制御(i-ems)の採用などによるエネルギー負荷の低減を実現する。
日本橋2丁目地区北地区[日八京B-2]
「2つの街区を一体開発、180mの超高層が竣工」 永代通りと中央通り、昭和通りに囲まれた2つの街区に、業務、商業、多目的ホールなどで構成される複合施設を建設する。事業の中核となる、中間層免震構造を採用した高さ約180mの超高層ビル「東京日本橋タワー」は先行して竣工。全体では17年の完成を目指す。地下鉄日本橋駅に直結し、駅に面して 大規模な地下広場を整備することで混雑緩和を図り、交通機能の強化に寄与。また、歴史ある日本橋の街並みとの調和を考慮して自然石を外装に採用。中央通り側の外装は地上31mのコーニスラインを強調したデザインとし、重要文化財である日本橋高島屋との連続性を持たせて一体感のある通りの景観を形成する。
日八京 2018年完成予定
新東京武田ビル[日八京B-1]
「広場を設けて容積移転」 武田薬品工業とテナントが入居する24階建てのオフィスビル。中央区特定街区による、北街区と南街区の一体的な開発を行う。南街区に1000m2規模の広場空間を設けることで、北街区へ容積を移転し、事業性の高いオフィスビルを実現。外装については周囲の街並みとの調和を図り、高層部では軽快感のあるガラスを主体とし、低層部では重厚感のある石材を主体とする。また、三越駅前からの地下歩行者ネットワークを延伸させることで、地域の回遊性にも貢献する。設計は日本設計、施工は竹中工務店が担当。18年1月の竣工を目指す。
日本橋2丁目地区再開発 [日八京B-2]
「重要文化財の保存活用、屋上に緑の回遊空間」 日本初の百貨店重要文化財「高島屋日本橋店」を保存活用し、高層オフィスビル2棟を建設する複合再開発。重要文化財と連続した景観形成を行い、低層部の 屋上には緑に包まれた回遊空間を設けた。周辺地区や地下鉄「日本橋駅」をつなぐ歩行者中心の基盤整備を行っている。完成予想パース1点目の手前にある低層の建物が重要文化財の高島屋日本橋店で、左側のビルがC街区、右奥のビルがA街区となる。
[ムック訂正]ムック「東京大改造マップ2016-2020」の57ページでは、「日本橋2丁目地区再開発」の資料(完成予想パース)提供者に誤りがありました。正しくは「日本設計」で、ウェブ記事では訂正済みの記述となっています。
日八京 2019年完成予定
日本橋室町3丁目地区再開発[日八京B-1]
「15棟のビルの跡地を一体開発」 三井不動産が主導する日本橋室町3丁目地区の一体的な開発。A地区では、三井別館、東京建物新室町ビル、日本橋室町センターなど、15棟のビルの跡地に事務所や店舗などから成る高さ142mの複合ビルを建設する。建物の規模は地上26階建て、延べ面積16万8000m2。19年3月の完成を目指す。設計・施工は鹿島・清水建設・佐藤工業JVが担当。また、三井不動産は東京ガスと共同で同エリアにガスコージェネレーションシステムを導入し、エリア外のオフィスビルや商業施設に対しても、電気と熱を供給する計画としている。
日八京 2024年完成予定
東京駅前八重洲1丁目東地区再開発[日八京B-2]
「高さ約250mの超高層、バスターミナルも整備」 東京建物本社ビルなどが建つ約1万2000m2の敷地に総延べ面積約24万m2の複合施設を建設する。敷地はA街区とB街区からなり、八重洲通り側のA街区には、地上11階建て、延べ面積約1万2000m2のオフィスビル、B街区には、地上54階建て、高さ約250m、延べ面積約22万8000m2の複合ビルを計画している。用途はオフィス、店舗、カンファレンスセンター、医療施設のほか、地下に約5000m2のバスターミナルを整備する予定。20年10月の着工、24年3月の完成を目指す。
[ムック訂正]ムック「東京大改造マップ2016-2020」の58ページでは、「東京駅前八重洲1丁目東地区再開発」の所在地と事業者に誤りがありました。正しい所在地は「中央区八重洲1-6~8の一部および9」、事業者は「東京駅前八重洲一丁目東地区市街地再開発準備組合」で、ウェブ記事では訂正済みの記述となっています。
[編集部より]ムック「東京大改造マップ2016-2020」は、既刊シリーズを全面刷新した第3弾。大手町、日八京を含む都内10エリアおよび横浜市内の大規模プロジェクトを紹介しています。ぜひご覧ください。
また、2月29日にはムックに記載しているプロジェクト全369件のデータ詳細を、地図と連動で閲覧できる「東京大改造マップ開発プロジェクトデータ集2016年版」(DVD-ROM)を発売。こちらも、お仕事にお役立てください。