日経アーキテクチュアは1月、好評シリーズのムック第3弾「東京大改造マップ2016-2020」を発売した。

「東京大改造マップ2016-2020」の表紙。A4判変形、156ページ。価格は1200円+税(資料:日経アーキテクチュア)
「東京大改造マップ2016-2020」の表紙。A4判変形、156ページ。価格は1200円+税(資料:日経アーキテクチュア)

 2016年版では、前年に続き、東京23区内および横浜市内に2016年以降に竣工あるいは完成する大規模プロジェクトの更新状況を調査し、解説内容とビジュアル構成を全面刷新している。

「東京大改造マップ2016-2020」の誌面。本調査は、東京23区内および横浜市内に2016年以降に竣工(完成)する延べ面積1万m2以上の建築物を対象とする。調査に当たっては、東京都と横浜市がそれぞれ公開している標識設置届の情報を基本に、主要な不動産デベロッパーや建築設計事務所、建設会社に対するアンケート、および自治体や事業者がインターネットなどにリリースしている情報も合わせて整理。標識設置届については、15年11月末の時点で公開されているプロジェクトのうち、16年以降に竣工(完成)予定のものをピックアップしている(資料:日経アーキテクチュア)
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「東京大改造マップ2016-2020」の誌面。本調査は、東京23区内および横浜市内に2016年以降に竣工(完成)する延べ面積1万m2以上の建築物を対象とする。調査に当たっては、東京都と横浜市がそれぞれ公開している標識設置届の情報を基本に、主要な不動産デベロッパーや建築設計事務所、建設会社に対するアンケート、および自治体や事業者がインターネットなどにリリースしている情報も合わせて整理。標識設置届については、15年11月末の時点で公開されているプロジェクトのうち、16年以降に竣工(完成)予定のものをピックアップしている(資料:日経アーキテクチュア)

「東京大改造マップ2016-2020」の誌面。エリア解説の部分では、誌面構成の全面刷新を行っている。2016年版は、「渋谷」「田町・品川・目黒」「新宿・外苑前・四谷」「虎ノ門・赤坂・六本木」「大手町」「日本橋・京橋」「銀座・日比谷」「晴海・豊洲・有明」「池袋」「赤羽・十条」「横浜」の計11エリアについて、地図や完成予想パースを使いながら解説している(資料:日経アーキテクチュア)
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「東京大改造マップ2016-2020」の誌面。エリア解説の部分では、誌面構成の全面刷新を行っている。2016年版は、「渋谷」「田町・品川・目黒」「新宿・外苑前・四谷」「虎ノ門・赤坂・六本木」「大手町」「日本橋・京橋」「銀座・日比谷」「晴海・豊洲・有明」「池袋」「赤羽・十条」「横浜」の計11エリアについて、地図や完成予想パースを使いながら解説している(資料:日経アーキテクチュア)

 調査時点で、東京23区内に建設される予定の延べ面積1万m2以上のプロジェクトは318件、その総計は1800万m2弱に上ると分かった。東京五輪開催年の2020年までに完成するとアナウンスされているプロジェクトは、全体の76%に当たる1370万m2弱となる(複数棟ある場合は全体の竣工をもって完成とする)。なお計画面積がトップ10クラスとなる規模のプロジェクトの多くは、それ以降の20年代後半までにかけて順次完成する(下表)。

東京23区内の大規模プロジェクトの計画面積(延べ面積)ランキング
東京23区内の大規模プロジェクトの計画面積(延べ面積)ランキング
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東京23区内に2016年に以降に竣工(完成)するプロジェクトを延べ面積順にランキング(調査を年末まで続行して整理し、ムック掲載時からの更新を行っている)。右は15年版の調査時。1位に登場した「常盤橋街区再開発プロジェクト」以外は、計画面積の変更で順位が入れ替わっているものの、顔ぶれは変わらない。なお「OH-1計画」と「大手町1丁目2番街区一体開発」、「東京ガーデンテラス紀尾井町」と「紀尾井町計画」は同一プロジェクト(資料:日経アーキテクチュア)

 東京駅の東西、大手町と八重洲に大規模開発が目立つのは昨年と変わらず。15年には三菱地所などが、東京駅の北東側に位置する場所に延べ面積68万m2に及ぶ「常盤橋街区再開発プロジェクト」(27年度完成予定)の計画内容を発表。東京駅東口には、約38万m2の「八重洲2丁目中地区再開発」(同22年度)、29万m2強の「八重洲2丁目北地区再開発」(同21年度)、24万m2の「八重洲1丁目東地区再開発」(同24年)が並び、都心中核エリアとしてのポジションを固めている。また港区内では、特に臨海側との間の結節点になる虎ノ門、愛宕山、赤坂エリアに大規模プロジェクトが集中。「ホテルオークラ東京建て替え」プロジェクトなど、計画内容の詳細が明らかになるものが増える傾向にある。