東京大改造

リニア初の大深度トンネル発注へ、東京と愛知で

2017/11/10

日経コンストラクション

 JR東海は、東京と愛知の両都市圏の大深度地下に建設するリニア中央新幹線のシールドトンネルで、初弾となる工事の入札手続きを開始した。ともに設計・施工一括で発注する。

北品川工区のトンネル工事で、発進たて坑となる北品川非常口。11月7日に撮影。円柱状の地中連続壁が完成し、掘削を始めているようだ(写真:山崎 一邦)

 東京側は、延長36.9kmに及ぶ第一首都圏トンネルのうち、品川駅から川崎市に設ける等々力非常口までの北品川工区(9.2km)。品川駅の南西に建設中の北品川非常口を発進たて坑にして、品川と川崎の両方向に掘進する。この区間の土かぶりは最大で約90m。

第一首都圏トンネルの北品川工区の位置図(資料:JR東海)

 愛知側は、34.2kmの第一中京圏トンネルのうち、愛知県春日井市内の坂下非常口から勝川非常口までの坂下西工区(10.1km)。この区間では土かぶりが最大約100mに及ぶ。

第一中京圏トンネルの坂下西工区の位置図。非常口の工事は坂下が契約済みで、勝川は今年10月から入札手続きに入った(資料:JR東海)

大深度地下使用法を適用

 両工区ともトンネルの外径は約14mで、工期は2026年3月まで。入札では、事前に具体的な工法や工期、価格などに関して協議したうえで契約に反映させる「公募競争見積方式」を採用する。優先的に協議する相手先は、総合評価落札方式と同様に技術提案と入札価格を総合的に評価して決める。

 東京と愛知の両都市圏では建物やライフラインなどが密集しているので、通常は使用されない大深度地下にトンネルを造る。JR東海では地権者などへの補償が原則として不要になる「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」の適用を受ける考えだ。

リニア中央新幹線の本体工事の契約状況
今年9月30日時点の状況。この中に入っていないが、10月に静岡県内に造る導水路トンネルの工事の契約を締結している(資料:JR東海)

 2027年の品川―名古屋間の開業に向けて、既に駅や非常口などの工事の発注が進んでいる。山岳部の本線工事も、南アルプスと中央アルプスの両トンネルで始まっている。鉄道建設・運輸施設整備支援機構に施行を委託した区間も含め、今年10月までに21件の工事が契約済みとなっている。



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山崎 一邦=フリーライター日経コンストラクション