橋梁部の260億円は川崎市と東京都で折半

 総事業費のうち、多摩川に架かる橋梁部の約260億円は川崎市と東京都で折半し、川崎市側の取り付け部の約40億円は川崎市が負担する。橋梁部などの建設は川崎市が担当するが、東京都側の取り付け部の環状8号は別事業として国交省が整備する。

 五洋建設JVの落札価格は201億1000万円(税抜き)で、落札率は77%。低入札価格調査の基準価格(247億4791万円)を下回っていたことから市の調査を受け、4月25日に落札者に決定した。

羽田連絡道路の建設工事の入札結果。落札候補者の五洋建設JVが低入札調査基準価格を下回ったため、低入調査の対象となった(資料:川崎市)
羽田連絡道路の建設工事の入札結果。落札候補者の五洋建設JVが低入札調査基準価格を下回ったため、低入調査の対象となった(資料:川崎市)
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 多摩川河口付近では川崎市と東京都大田区の両岸で、政府の国家戦略特区構想に基づく海外企業や医薬・医療関連産業などの誘致が進む。川崎市の殿町地区では生命科学関連の企業や研究機関が集積する一方、対岸の大田区の羽田空港跡地地区では交流施設などの整備が計画されている。新たな連絡橋は両岸の連携強化や活性化につながると期待されている。

多摩川両岸の川崎市殿町地区と羽田空港跡地地区で進む開発計画(資料:川崎市)
多摩川両岸の川崎市殿町地区と羽田空港跡地地区で進む開発計画(資料:川崎市)
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