西武池袋線を囲むようにV字の巨大鉄骨

西武線の上空に新たなビルを設置。将来はこの黄色い電車の直上に20階建てビルが建つ予定(写真:大野 雅人)
西武線の上空に新たなビルを設置。将来はこの黄色い電車の直上に20階建てビルが建つ予定(写真:大野 雅人)
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 敷地面積約5530m2、延べ面積約4万9661m2、事務所・店舗・駐車場(地下)で構成された20階建て・高さ99.98mの西武鉄道池袋ビル。現場を行くと、営業中の線路の上空や、東西道路の通行を妨げずに進める工事の難しさが見える。JR側で新たな設備工事も実施していた。

 池袋駅の西武口を出て、学生や買い物客の流れに合わせて明治通り(都道305号線、環状5号)を南へ歩いた。JR線・西武線の下を東西に走るびっくりガードと、明治通りが交わる南池袋一丁目交差点で線路側を向くと、西武鉄道池袋ビルの建設現場が見えてくる。

明治通りとびっくりガードが交わる南池袋一丁目交差点から西武鉄道池袋ビル建設現場を見る(写真:大野 雅人)
明治通りとびっくりガードが交わる南池袋一丁目交差点から西武鉄道池袋ビル建設現場を見る(写真:大野 雅人)
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地表から中間免震層へとつながるV字の柱(写真:大野 雅人)
地表から中間免震層へとつながるV字の柱(写真:大野 雅人)
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写真奥が西武鉄道池袋ビル建設現場。右が西武池袋線の線路、手前の長方形の建物が西武鉄道の池袋変電所。(写真:大野 雅人)
写真奥が西武鉄道池袋ビル建設現場。右が西武池袋線の線路、手前の長方形の建物が西武鉄道の池袋変電所。(写真:大野 雅人)
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 西武池袋駅ホームは、このびっくりガード付近まで迫っている。西武線独特の発車メロディーが聞えるホーム端から、西武鉄道池袋ビル建設現場の足元に見えたのは、V字の巨大な柱だ。3・4階の間にある中間免震層と地表を結ぶ柱で、この柱のリズムが4階以上から最上階まで斜めの格子をつくる鉄骨ブレースへと続く。

 完成すると、西武池袋線やJR山手線・埼京線・湘南新宿ライン・成田エクスプレスなどの車内から、斜め格子が特徴的な“西武の中枢”が目に飛び込んでくるはずだ。