セメント工場や食糧倉庫へ続いた線路の名残
板橋駅は、3つの区の境界線上にある。ホームを中心に時計回りに、北西が板橋区板橋、北東が北区滝野川、南東が豊島区上池袋、南西が同区池袋本町という具合。板橋駅は、ホームの北側に駅舎を構え、西口を「板橋口」、東口を「滝野川口」とも呼ぶ。南側は高層マンションに囲まれている。
この高層マンションが立つ敷地には、かつてレールが敷かれていた。ホーム南側にある、プラウドシティ上池袋やシスナブ池袋本町の付近は、貨物列車の拠点があった。
2005年に竣工したプラウドシティ上池袋(豊島区上池袋4丁目32)の土地の一部は、もともと住友セメントの工場跡地だった。1950年代に開設した同工場へ向けて、板橋駅から専用線が延びていた。
また、プラウドシティ池袋本町やシスナブ池袋本町といったマンションが建つ土地には、かつて国鉄アパートや日本食糧倉庫があり、この倉庫群に向けて、同駅から専用線が敷かれていた。