番町・麹町エリアはマンション供給も
駅東側の番町・麹町エリアは、東京で最もステータスの高い住宅街として発展しており、西側とは対照的な雰囲気だ。現在も、新宿通り沿いでは、三菱地所レジデンスが「ザ・パークハウス 千代田麹町」を、千代田区立番町小学校のそばには、大和ハウス工業が「プレミスト六番町」を建設中で、高級マンションの供給が続く。番町や麹町のブランドが強いため、四ツ谷駅が近くても、「四谷」や「四ツ谷」を冠したマンション名が少ないのも特徴だ。
周辺には千代田区立番町小学校や雙葉中学校・高等学校など学校が多く、ベルギー大使館やイスラエル大使館も立地。セブン&アイ・ホールディングスの本部やオリエントコーポレーション(通称・オリコ)の本社、日本テレビ放送網の分室など、大手企業もオフィスを構えている。
「江戸城の表玄関というイメージの良さで、番町・麹町エリアにこだわる企業もある。1980年代後半から90年代には、外資系企業がこのエリアを足掛かりにして、会社が大きくなると他のエリアへ出ていく流れがあった。環境の良さは海外企業にも受け入れられている」(今関氏)。
四ツ谷駅周辺地域は今後も、東西それぞれの路線を走りながら、別のニーズに応えていくことになりそうだ。