サブカルチャーの街・中野が大きな転換期を迎えている。中野区が中野サンプラザと区役所を一体再整備する基本方針をこの春に公表。中野駅の西側に新しい北口と広場を設けて、サンプラザ後継施設と直結する。超高層マンションの建設計画も相次いでおり、街全体のイメージががらりと変わりそうだ。
駅前が中野通りの西へ「移動」
中野といえば中野駅北口に、コンサートホールの中野サンプラザや、ユニークなテナントが集まるショッピングモールの中野ブロードウェイなど、著名な施設がある。芸人が多く住む街としても知られ、サブカルチャーのイメージが強い。そんな駅北口が、大改造のただ中にある。
現状の中野駅には、JR中央快速線、中央・総武緩行線、東京メトロ東西線が乗り入れる。ホームの直下を抜ける中野通り東側に、改札口やコンコースがある。対面する中野通り西側にJR東日本が橋上の駅ビルを新設し、中野区もそれに合わせて線路をまたぐ南北自由通路と駅前広場を整備する。これによって線路北側の中野通り西側へ出る「新北口」の改札と広場が新設される。新北口広場は約1万5600m2。現・北口広場の2600m2に比べると6倍の広さだ。
新北口の正面に、中野サンプラザと区役所の一体開発の計画地が位置する。すぐ西側では、2012年に「中野四季の都市」(なかのしきのまち)が街びらきしており、新北口周辺には駅前らしいにぎわいが形成されそうだ。これまで、中野のにぎわいの中心は、同じ駅北口でも中野ブロードウェイなどがありサブカル色の強い中野通り東側だったが、通りを越えて再開発中の西側へ移ってくることになる。