5線を横断する踏切、撤去へまず一歩

 竹ノ塚駅付近は、上りと下りの急行線と緩行線に加え、東京メトロの車両基地に向かう車庫線の計5線が通る。複々線の区間だが地上に線路があり、朝晩のピーク時には1時間当たり延べ57分間も遮断される「開かずの踏切」だ。

位置図(資料:足立区、東武鉄道)
位置図(資料:足立区、東武鉄道)
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連続立体交差工事の平面図と縦断図(資料:足立区、東武鉄道)
連続立体交差工事の平面図と縦断図(資料:足立区、東武鉄道)
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 事故は05年3月に起こった。当時は手動式の踏切で、踏切保安係が操作を誤って遮断機を上げ、2人が列車にはねられて死亡、近くにいた2人がけがを負った。踏切保安係は業務上過失致死傷罪の実刑判決を受けた。

 この事故後、東武鉄道と東京都、足立区は協議のうえ、遮断機を自動化し歩道を拡幅するなど再発防止に努めた。しかし、問題の根本的な解決には、立体交差化して踏切を撤去するしかない。