事例(2)道路土工の施工管理
地上型スキャナーとMMSの点群を合成

 道路土工の施工管理で、定期的に現場の現況地形を計測して断面図などを作るのに点群データを利用した。使用した機械は地上型の3Dレーザースキャナーが2台(GLS-1500、FAROFocus3D120)と、MMSが1台(IP-S2Standard+)だ。

 現場計測は1日だけに限定した。車両の走行が可能な3kmの部分はMMSで計測し、それ以外の部分の4万1000m2については地上型スキャナーで15カ所計測した。これらの点群データを合成し、完成させるまでに1.5日かかった。

地上型レーザースキャナーだけで計測した場合は2日かかるが、MMSを併用すると1日で現場計測が完了できたという。

MMSと地上型スキャナーのデータを追加・合成した点群データ(資料:小林コンサルタント)
MMSと地上型スキャナーのデータを追加・合成した点群データ(資料:小林コンサルタント)
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1回目に計測したときの断面図(資料:小林コンサルタント)
1回目に計測したときの断面図(資料:小林コンサルタント)
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7回目に計測したときの断面図(資料:小林コンサルタント)
7回目に計測したときの断面図(資料:小林コンサルタント)
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 複数の異なる機器で計測した点群データを合成しても問題ないのかが気になるところだが、小林コンサルタントでは、この現場で使用した2種類の3DレーザースキャナーとMMSのデータを比較した。その結果、3種類のデータは非常によく合っていることが確認できた。

MMS(白)、Focus3D(赤)、GLS-1500(青)の計測結果を重ねるとほぼピッタリと合っていることがわかった(資料:小林コンサルタント)
MMS(白)、Focus3D(赤)、GLS-1500(青)の計測結果を重ねるとほぼピッタリと合っていることがわかった(資料:小林コンサルタント)
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