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イエイリ建設IT戦略

これぞ現場のIoT!発注者と情報共有する西松建設のトンネル工事

BIM先進国・シンガポール現地報告(7)

2016/04/27

施工情報を「IoT化」

 このシステムは、生の施工データもリアルタイムに共有されるようになっている。例えば報告事項や進ちょく状況、会議の記録などだ。さらには地盤や掘削管理、トンネル掘削データの評価なども共有できる。

 これらのデータは「ダッシュボード」と呼ばれる画面に集約され、そこで概要をざっくりと把握できるほか、さらに詳しい情報が必要なときは、簡単にアクセスして確認できる。そして各データは、地球を丸ごと3Dモデル化した「グーグルアース」の上に、BCA(シンガボール建築建設庁)が認めた配置図や施工図、土質柱状図などを重ねて見られるようになっている。

グーグルアース上に表示された沈下計測点の位置(資料:西松建設)

 また、TBMの運転状況に関する様々なデータもリアルタイムに見られる。

 現場のあちこちで計測されたデータを集める方法は多岐にわたっている。Eメールやウェブサイト上での手入力、「FTP」と呼ばれるファイル転送方式、そして現場の自動遠隔計測システムといった様々な方法で集められている。

 トンネル内部や地上には無線LAN、立て坑には有線LANが敷設されており、これらを経由してデータを集めている。

 計測データには、計測器の種類や位置、リアルタイム計測か手入力かの違いといった情報も付加される。それ以外の情報として、トンネルルート周辺の重要な建物の図面、土質柱状図、TBMの運転状況データも収集する。TBMからのデータ収集には、演算工房(本社:京都市上京区)のシステムを使っている。

現場内の仮設建屋に設けられたコンピューター室(左)。TBMのデータ収集には、演算工房のシステムを使用(右)(写真:家入龍太)

 また、坑内を走る運搬用トロッコ列車の機関車からは、バック運転時に貨車の先にいる人やモノが見えにくい。そこで最後部の車両にもビデオカメラを取り付けて、前方確認に使っている。

 現場のあらゆる施工情報を、インターネットで収集し、1つのダッシュボード上でデジタルに再現するという点で、まさに施工の「IoT(インターネット・オブ・シングズ)」活用と言えるものだ。

坑内を走るトロッコ列車の機関車はバック運転時に貨車の先が見通せない(左)。最後尾の貨車の円内にはビデオカメラが取り付けてある(右)(写真:家入龍太)
最後尾の貨車の前に立つ技術者(左)。機関車の運転室内モニターで見られるので安全(右)(写真:家入龍太)

家入 龍太日経アーキテクチュア

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