建設訓練校にBIM訓練施設がオープン

 BIM活用が本格化したことで、教育施設も充実してきた。BCAアカデミーに最近、BIM訓練施設「BIMスタジオ」(正式名称:Center For Lean & Virtual Construction)がオープンした。

 BIMの最新技術を体験したり、BIMによるコラボレーションを実践的に訓練したりすることができるものだ。

シンガポールのBCAアカデミー(写真:家入龍太)
シンガポールのBCAアカデミー(写真:家入龍太)
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BIMの概念や施設についての説明を行うエリア。巨大なタッチパネル式Windowsパソコンがかけられている(写真:家入龍太)
BIMの概念や施設についての説明を行うエリア。巨大なタッチパネル式Windowsパソコンがかけられている(写真:家入龍太)
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壁も余すところなくBIMの説明に使用(写真:家入龍太)
壁も余すところなくBIMの説明に使用(写真:家入龍太)
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 BIMスタジオは7つの部屋に分かれている。「バーチャル・デザイン・アンド・コンストラクション」という部屋には、BIMソフトをインストールした20台ほどのパソコンが4つの島に分けて配置されていた。

 それぞれの島に意匠、構造、設備、技術などの設計者や技術者が分かれて着席し、サーバー上にあるBIMモデルを共有しながら、設計や施工の問題点を短期集中的に解決する訓練を行うことができる。

 仮想現実感(VR)や拡張現実感(AR)を体験できる部屋もある。図面の上にスマートフォンをかざすと建物の3Dイメージや動画が出てくるARや、ヘッドマウントディスプレーを使って建物の内外をリアルに立体視できるVRを、どんな場面で使ったら効果的かを来場者自らが体感できる。

多くのパソコンが配置され、BIMによるコラボレーションが実際に行える部屋(左)。スマホによるAR体験(右)(写真:家入龍太)
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多くのパソコンが配置され、BIMによるコラボレーションが実際に行える部屋(左)。スマホによるAR体験(右)(写真:家入龍太)
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多くのパソコンが配置され、BIMによるコラボレーションが実際に行える部屋(左)。スマホによるAR体験(右)(写真:家入龍太)

 このほか、テーブル状のタッチパネルモニターと壁上にスクリーンが用意された部屋や、実物大3Dスクリーンが置かれ、専用の3Dメガネをかけると実物大で建物を立体視しながら、設計内容を確認できる部屋もある。

テーブル状のタッチパネルが置かれた部屋(左)。実物大3Dスクリーンがある部屋(右)(写真:家入龍太)
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テーブル状のタッチパネルが置かれた部屋(左)。実物大3Dスクリーンがある部屋(右)(写真:家入龍太)
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テーブル状のタッチパネルが置かれた部屋(左)。実物大3Dスクリーンがある部屋(右)(写真:家入龍太)

 これらの施設のうち、BIMによるコラボができる部屋と実物大3Dスクリーンがある部屋は、実プロジェクトを行うために、一般企業などに貸し出しているという。

 プロジェクトのBIMデータをUSBメモリーや外付けハードディスクに入れて持ってくるだけで、本格的なBIMのプレゼンや設計コラボレーションが行えるというわけだ。