3Dレーザースキャナーとは用途が異なる
U’s Factoryは、THETA Sの導入を機に全天球カメラを使った3次元計測システムの名称を「Info360」に改めた。
3次元計測というと、3Dレーザースキャナーを思い浮かべがちだが、「Info360」の用途はそれとは異なるようだ。「3Dレーザースキャナーは空間の形状を把握するのに向いているが、Info360は部屋の角などピンポイントの計測を行うのに向いている」と上嶋氏は語る。
新しいシステムは既に実務でも使われ始めた。同社はTHETA Sを使って、東京都内のある地下鉄駅構内の写真を約4000枚も撮影。その写真をもとに駅構内全体の3Dモデルを作成している。
「Info360」のシステムは外販も行う。価格は現場での撮影と3次元計測ができる基本的な「Basic版」で557万2000円(税別)だ。
工事現場や施設の維持管理では、現場をそっくりそのままデータ化し、コンピューターの力を借りることで、生産性向上を図る手法が広がりつつある。THETA Sのような小型で高性能な機器が登場したことで、こうした動きをさらに加速しそうだ。