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ケンセツ的視点

歌舞伎の大工を苦しめる現代的な問題

2017/04/12

 現代も歴史上も主要な職業には世間一般に浸透したイメージがあり、映画、演劇といったフィクションに影響を与え続けている。例えば政治家や代官は大抵、権力を振るう金に汚い悪役として登場する。

 対照的な役回りの1つは大工だ。いわゆる職人肌で、根は実直だが世渡り下手、経済的にあまり恵まれないキャラクターとされることが多いように思われる。子どもが将来なりたい職業のランキングでよく上位に入るものの、現実の就職先としてはいまひとつ人気が無いのは、そうしたイメージの表れだろう。

 先日、TBS赤坂ACTシアター(東京都港区)で見た赤坂大歌舞伎「夢幻恋双紙(ゆめまぼろしかこいぞうし) 赤目の転生」に登場したのは、まさにそのような大工だった。気鋭の劇作家の蓬莱竜太が、座頭である中村勘九郎の依頼を受けて書いた新作歌舞伎だ。
 *以下、「夢幻恋双紙」の内容に関する記述が含まれています。

赤坂大歌舞伎を上演しているTBS赤坂ACTシアター(写真:日経コンストラクション)

 「夢幻恋双紙」には、やり手だが非情な商人が大工棟梁に工事費と工期で無理難題を押し付けて、棟梁が憤りの声を上げる場面があった。江戸時代の話という設定だが台詞は現代語で、しかも古典歌舞伎ではこのような商取引の場面は恐らくまれなので、非常に現代的な印象を受けた。

安藤 剛日経コンストラクション

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