2013年末から進められている沖縄都市モノレール線(ゆいレール)首里─てだこ浦西駅間(4.1km)の延伸工事。アップダウンが連続する延伸ルート上に建ち始めた橋脚や、延伸の効果などについて2015年4月16日付の記事で伝えた。それから7カ月たった11月中旬、再び現地を訪れてみると、浦添前田―てだこ浦西間の地下区間や駅舎スペースも出現していた。

ボックスカルバート工事が始まったゆいレール浦添前田―てだこ浦西間(写真:大野 雅人)
ボックスカルバート工事が始まったゆいレール浦添前田―てだこ浦西間(写真:大野 雅人)
[画像のクリックで拡大表示]

 那覇空港―首里間(12.9km)で運行されているゆいレールは現在、首里駅から先、石嶺、経塚、浦添前田の途中駅を経て、沖縄自動車道と交わる浦添前田3丁目付近のてだこ浦西駅に至る延伸ルート工事が実施されている。総事業費は約350億円(インフラ部231億円+インフラ外部(車両など)119億円)、2019年の開業を目指す。

 事業主体は、インフラ部分を沖縄県・那覇市・浦添市が、車両などインフラ以外を沖縄都市モノレールが担う。この延伸事業が整うと、沖縄本島を南北に貫く沖縄自動車道と鉄道(ゆいレール)がつながり、那覇市内の渋滞緩和を促す「パーク&モノライド」が実現する。

 このパーク&モノライドが普及すると、マイカーでモノレールの最寄駅まで向かい、那覇市内をモノレールや路線バスで移動するという新たな“県民の移動スタイル”が生まれる。また、県外からの観光客が、那覇市内を徒歩・レンタサイクル・路線バス・モノレールなどで周遊し、読谷や名護、山原などの遠方へ向かう場合は、モノレールでてだこ浦西駅まで行き、駅周辺のレンタカー拠点でクルマを借りて移動するといった“観光客の新たな流れ”も創出する。

 2019年の開業を目指し、インフラ部分の変化が見え始めた延伸ルート。地下区間のボックスカルバート工事や、モノレール開業を視野に入れてオープンさせた店舗など、現場の動きを写真で見ていく。

市道の前田トンネル付近では、片側車線を閉鎖しモノレール支柱(P676)が姿を見せ始めた(写真:大野 雅人)
市道の前田トンネル付近では、片側車線を閉鎖しモノレール支柱(P676)が姿を見せ始めた(写真:大野 雅人)
[画像のクリックで拡大表示]
汀良交差点付近から首里駅を見る。ここからレールが延伸する(写真:大野 雅人)
汀良交差点付近から首里駅を見る。ここからレールが延伸する(写真:大野 雅人)
[画像のクリックで拡大表示]
ゆいレール延伸ルートのイメージ(赤線)駅名は石嶺、経塚、浦添前田、てだこ浦西に決定した(資料:沖縄県)
ゆいレール延伸ルートのイメージ(赤線)駅名は石嶺、経塚、浦添前田、てだこ浦西に決定した(資料:沖縄県)
[画像のクリックで拡大表示]
モノレール延伸後の効果イメージ。モノレールと高速道路が接続し「パーク&モノライド」が実現する(資料:沖縄県)
モノレール延伸後の効果イメージ。モノレールと高速道路が接続し「パーク&モノライド」が実現する(資料:沖縄県)
[画像のクリックで拡大表示]
延伸区間にできる石嶺駅、経塚駅、浦添前田駅、てだこ浦西駅の完成イメージ(資料:沖縄県)
延伸区間にできる石嶺駅、経塚駅、浦添前田駅、てだこ浦西駅の完成イメージ(資料:沖縄県)
[画像のクリックで拡大表示]
ドーム型の駅舎となるてだこ浦西駅とその周辺のイメージ(資料:沖縄県、撮影:大野 雅人)
ドーム型の駅舎となるてだこ浦西駅とその周辺のイメージ(資料:沖縄県、撮影:大野 雅人)
[画像のクリックで拡大表示]
工事現場に掲出されている「浦添西原線1号橋整備工事 完成予想図」のイメージ(資料:沖縄県、撮影:大野 雅人)
工事現場に掲出されている「浦添西原線1号橋整備工事 完成予想図」のイメージ(資料:沖縄県、撮影:大野 雅人)
[画像のクリックで拡大表示]