廃止になった東海道線支線の高架橋も活用か

七条通南側歩道から、単線の東海道線支線「梅小路高架橋」(左)と、複線の山陰線「七条高架橋」(右)の軌道を見る。七条通りの南北を行き来できる歩道橋は、廃止となった東海道線支線の高架橋の一部を流用する可能性があるという(写真:大野 雅人)
七条通南側歩道から、単線の東海道線支線「梅小路高架橋」(左)と、複線の山陰線「七条高架橋」(右)の軌道を見る。七条通りの南北を行き来できる歩道橋は、廃止となった東海道線支線の高架橋の一部を流用する可能性があるという(写真:大野 雅人)
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 新駅予定地を含む京都―丹波口間は、1976年に高架化し、2009年に複線化した。今回の新駅は、七条通との交差ポイントに、高架部分に相対式ホーム2面と旅客上屋、高架下に駅舎を置く。地上と高架ホームの間を、2基のエレベーター、4基のエスカレーターなどで結ぶ。2016年に着工し、2019年春の開業を目指す。

 市などによれば、新駅は京都鉄道博物館側に向いた改札口ができるイメージ。ホームの西側に七条通りを跨ぐ歩道橋を設置する予定で、2016年に廃止した貨物線(東海道線支線「梅小路高架橋」)の高架を流用する可能性もあるという。

梅小路公園・京都鉄道博物館前バス停付近から、複線の山陰線「七条高架橋」(手前)と単線の東海道線支線「梅小路高架橋」(奥)の軌道を見る(写真:大野 雅人)
梅小路公園・京都鉄道博物館前バス停付近から、複線の山陰線「七条高架橋」(手前)と単線の東海道線支線「梅小路高架橋」(奥)の軌道を見る(写真:大野 雅人)
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七条通北側歩道から山陰線「七条通架道橋」、京都鉄道博物館方面を見る。新駅はこの付近に設置される予定。新駅改札口は、鉄博側を向いて設置される予定(写真:大野 雅人)
七条通北側歩道から山陰線「七条通架道橋」、京都鉄道博物館方面を見る。新駅はこの付近に設置される予定。新駅改札口は、鉄博側を向いて設置される予定(写真:大野 雅人)
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 新駅予定地に立ち、七条通から高架線路を見上げると、単線の東海道線支線「梅小路高架橋」と、複線の山陰線「七条高架橋」の軌道が見える。この2路線は、七条通のすぐ北側で合流する。

七条通の北側で山陰線の高架橋を見上げる。左側1線ぶんが東海道線支線の線路で、この写真奥で山陰線の線路と合流している(写真:大野 雅人)
七条通の北側で山陰線の高架橋を見上げる。左側1線ぶんが東海道線支線の線路で、この写真奥で山陰線の線路と合流している(写真:大野 雅人)
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梅小路公園・京都鉄道博物館前バス停付近から、山陰線の高架橋を見上げる。高架化、複線化を経て、左右で違った造形の軌道が見える(写真:大野 雅人)
梅小路公園・京都鉄道博物館前バス停付近から、山陰線の高架橋を見上げる。高架化、複線化を経て、左右で違った造形の軌道が見える(写真:大野 雅人)
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 西側から山陰線に接する東海道線支線は、JR西日本が第一種鉄道事業者、JR貨物が第二種で、貨物輸送などを担ってきたが、貨物列車の行き来もなくなった。「将来的に営業線として活用する予定がない」「新駅設置に支障をきたす」などの理由で、梅小路―丹波口間2.3kmの廃止を国に届け出た。