新たに病院や学校、観光拠点が集積

 内側線だけにホームができる仮称「総持寺駅」。市立三島中学校の南、ファミリーマート茨木三島中学校南店付近から新駅方向を見ると、新たなホームは勾配の谷間にできることが分かる。

 その京都方は5パーミル(1パーミルは1/1000)の上り勾配、大阪方は9.8パーミルの上り勾配だ。大阪方面へ向かう新快速や特急列車は、新駅の西側にある安威川橋梁へ向けて坂道を駆け上がっていく。

新駅ホーム設置位置は、アップダウンの谷間にできる(写真:大野 雅人)
新駅ホーム設置位置は、アップダウンの谷間にできる(写真:大野 雅人)
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 駅前広場から庄栄小学校へ向けて延びるアクセス道路から、新駅を眺めると、新たな擁壁の下に半地下構造の駅舎をつくる準備スペースが見えた。その奥には、フジテック「ビッグフィット」が建つ。

阪急京都線総持寺駅を背にし、府道総持寺停車場線・総持寺交番前交差点に立つ。写真右奥に見える五反田橋梁(JRガード)の左側に新駅ができる(写真:大野 雅人)
阪急京都線総持寺駅を背にし、府道総持寺停車場線・総持寺交番前交差点に立つ。写真右奥に見える五反田橋梁(JRガード)の左側に新駅ができる(写真:大野 雅人)
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 この敷地は、同社の旧本社屋があった。敷地内にあった紅白のエレベータ研究塔は、このエリアのランドマーク的存在だったが、2008年に解体。一部の土地がライオンズ茨木ニューシティB・C街区になった。

 新駅の東側には西国二十二番 総持寺や茨木病院、大阪行岡医療大学などがある。また、北側の茨木市太田東芝町では、東芝の旧大阪工場跡地(18万5000m2)などを活用した再開発プロジェクト「茨木スマートコミュニティプロジェクト」が進み、追手門学院などが新キャンパス予定地として参画に乗り出した。

五反田橋梁の南側にある総持寺作業所。茨木病院や総持寺も見える(資料:茨木市)
五反田橋梁の南側にある総持寺作業所。茨木病院や総持寺も見える(資料:茨木市)
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ファミリーマート茨木三島中学校南店付近から新駅ホーム設置位置を見る。電車は内側線の大阪方面の線路を行く「普通」。その奥に茨木病院が見える(写真:大野 雅人)
ファミリーマート茨木三島中学校南店付近から新駅ホーム設置位置を見る。電車は内側線の大阪方面の線路を行く「普通」。その奥に茨木病院が見える(写真:大野 雅人)
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 太田茶臼山古墳などの前方後円墳も点在する総持寺周辺。阪急京都線の総持寺駅とともに、寺院、学校、病院、観光の拠点として新駅がにぎわいを呼びそうだ。

<訂正>
初出時、「曹洞宗大本山總持寺」と記述しましたが誤りだったので、「西国二十二番 総持寺」に訂正しました。また、地名を2カ所、茨城から茨木に訂正しました。(2016年7月6日午前11時55分)
5枚目の画像の説明文で初出時に「特急『サンダーバード』」としていましたが、「特急列車」に置き換えました。(2016年7月26日午前12時15分)