迂回路は「桟橋」から「パイルベント」へ

 1号羽田線と護岸に挟まれた範囲では、水管橋の撤去準備と並行して迂回路の工事が着々と進んでいた。迂回路用の用地を整備した後に鋼管杭を打設し、パイルベント構造の連続鈑桁橋を設置する。

1号羽田線の更新手順。2017年秋ごろまでに、工事用道路や迂回路を設置する工程だ。首都高速道路会社の資料に日経コンストラクションが加筆
1号羽田線の更新手順。2017年秋ごろまでに、工事用道路や迂回路を設置する工程だ。首都高速道路会社の資料に日経コンストラクションが加筆
[画像のクリックで拡大表示]

大井水管橋の南側付近。迂回路用の用地(写真:日経コンストラクション)
大井水管橋の南側付近。迂回路用の用地(写真:日経コンストラクション)
[画像のクリックで拡大表示]

 首都高が公告時に提示していた検討案では、迂回路は桟橋構造だった。これに対して、施工者は杭本数を削減でき、桁下空間を有効に活用できるとしてパイルベント構造を提案。首都高も変更を受け入れた。

 これから杭施工が本格化する。地下には捨て石が埋まっており、それを砂に置換して、杭を挿入する。真横にマンションが建っている区間があり、騒音や振動を伴う施工には、細心の注意が必要となりそうだ。

施工範囲1.9kmのうち、1.83kmはパイルベント橋脚による連続鈑桁橋の迂回路を設置する。桁下空間を工事用道路として活用できる(資料:首都高速道路会社、大林組)
施工範囲1.9kmのうち、1.83kmはパイルベント橋脚による連続鈑桁橋の迂回路を設置する。桁下空間を工事用道路として活用できる(資料:首都高速道路会社、大林組)
[画像のクリックで拡大表示]

水管橋や都道316号の大井北埠頭橋が交差する170mの範囲は、鋼矢板を打設した空間にPC梁スラブ構造の迂回路を設置する(資料:大林組)
水管橋や都道316号の大井北埠頭橋が交差する170mの範囲は、鋼矢板を打設した空間にPC梁スラブ構造の迂回路を設置する(資料:大林組)
[画像のクリックで拡大表示]