大切畑ダムは緊急排水

 決死の思いで壊れた橋を渡り、さらに歩き続けていると、地震の影響で決壊の恐れがあった大切畑ダムが見えてきた。ここでは農林水産省から委託を受けた調査会社が、現況を調べていた。調査会社の人の話では、ダムは地震直後から緊急排水を実施しており、筆者が立ち寄った時点で水位はかなり低下していた。

大切畑ダム(写真:日経コンストラクション)
大切畑ダム(写真:日経コンストラクション)
[画像のクリックで拡大表示]

堤体に亀裂が入っているためか、一部にビニールシートを敷いていた(写真:日経コンストラクション)
堤体に亀裂が入っているためか、一部にビニールシートを敷いていた(写真:日経コンストラクション)
[画像のクリックで拡大表示]

 次に目に飛び込んできたのが、白い主塔がそびえ立つ斜張橋、桑鶴大橋の被害だ。桁端部に大きな損傷が見えたほか、鋼製支承が破損していた。

桑鶴大橋。鋼製ジョイントに段差が生じていた(写真:日経コンストラクション)
桑鶴大橋。鋼製ジョイントに段差が生じていた(写真:日経コンストラクション)
[画像のクリックで拡大表示]

桑鶴大橋のジョイント部。地震の揺れの影響で、防水性のシール材らしきものが溶けてずたずたになっている(写真:日経コンストラクション)
桑鶴大橋のジョイント部。地震の揺れの影響で、防水性のシール材らしきものが溶けてずたずたになっている(写真:日経コンストラクション)
[画像のクリックで拡大表示]

鋼製支承が破損。桁の衝撃を受けて胸壁部は一部損壊していた(写真:日経コンストラクション)
鋼製支承が破損。桁の衝撃を受けて胸壁部は一部損壊していた(写真:日経コンストラクション)
[画像のクリックで拡大表示]