防災科学技術研究所が「熊本地震」の地震動の特徴が分かる観測データを公開した。最大加速度は益城町の観測点の1580ガル。卓越周期は、加速度スペクトルをみると0.5秒前後と短周期だった。

KiK-net益城の地震動波形。最大加速度1580galは三成分合成値(資料:防災科学技術研究所)
KiK-net益城の地震動波形。最大加速度1580galは三成分合成値(資料:防災科学技術研究所)
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KiK-net益城の速度・加速度応答スペクトル(資料:防災科学技術研究所)
KiK-net益城の速度・加速度応答スペクトル(資料:防災科学技術研究所)
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KiK-net益城のボーリング柱状図(資料:防災科学技術研究所)
KiK-net益城のボーリング柱状図(資料:防災科学技術研究所)
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 防災科研は全国に張り巡らせた地震動観測網、K-NET・KiK-netを運用している。熊本地震では計338点で地震動を観測し公開した。このうち最も大きな揺れを観測したのは、KiK-net益城(益城町辻の城148番地)の観測点。

 KiK-net益城の記録は、最大加速度が1580ガル(cm/秒2)。加速度応答スペクトルは0.5秒前後の周期が卓越している。構造物の揺れと相関が高い速度応答スペクトルをみると、0.5秒前後の周期に加え、1.5秒以降の周期にもピークがみられる。

 揺れが強かった地域では、固有周期が近い土構造物や低層の木造住宅で被害が生じたと推察される。

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