阿蘇大橋地区 斜面防災対策工事は後半戦に

阿蘇大橋を落橋に至らしめた、熊本県南阿蘇村立野地区の斜面崩壊。国土交通省が斜面防災対策工事を急いでいる。斜面の下方では、不安定土砂の崩壊に備え、無人化施工で上下2段の土堤を施工。頂上付近では、オーバーハングした状態の地盤をロッククライミングマシーンの遠隔操作で1万7000m3ほど崩し、斜面が1対1.2程度になるようにならした。工事は熊谷組が担当しており、工期は17年7月までだ。今後は土堤の上方で法面対策工事を進め、下方で道路と鉄道を復旧させる。

50万m3超の土砂が崩壊した阿蘇大橋地区に、無人化施工で築いた上下2段の土堤。現在は、下段の土堤に人が立ち入ることができる(写真:大村 拓也)
50万m3超の土砂が崩壊した阿蘇大橋地区に、無人化施工で築いた上下2段の土堤。現在は、下段の土堤に人が立ち入ることができる(写真:大村 拓也)
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阿蘇市側から土堤を見下ろした様子。上段の土堤のポケットには、雨などで流出した土砂がたまっている。右手奥に一部見えるトンネルは、水力発電用の導水路トンネルだ(写真:大村 拓也)
阿蘇市側から土堤を見下ろした様子。上段の土堤のポケットには、雨などで流出した土砂がたまっている。右手奥に一部見えるトンネルは、水力発電用の導水路トンネルだ(写真:大村 拓也)
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阿蘇大橋の架け替え予定地。写真左手奥の崖から、写真右の鉄塔付近までを結ぶ。延長は345mだ。橋梁形式は、PC3径間連続ラーメン箱桁橋。大成建設・IHIインフラ建設・八方建設地域維持型JVが約53億円(税抜き)で落札した。工期は2020年9月30日までだ(写真:大村 拓也)
阿蘇大橋の架け替え予定地。写真左手奥の崖から、写真右の鉄塔付近までを結ぶ。延長は345mだ。橋梁形式は、PC3径間連続ラーメン箱桁橋。大成建設・IHIインフラ建設・八方建設地域維持型JVが約53億円(税抜き)で落札した。工期は2020年9月30日までだ(写真:大村 拓也)
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