橋梁編10 上下部構造の調整不足で橋脚位置を誤った

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概要

 協議用に作成した拡幅上部構造の概略設計の図面をもとに増設橋脚の設計を行ったが、間詰部も考慮した最終上部構造を反映した図面を作成したところ支承が配置できなかった。原因は、組織間の情報伝達不足により、最終上部構造を反映した図面をもとに、下部構造の設計が行なわれなかったためである。

解説図

(資料:阪神高速道路株式会社・設計不具合改善検討会)
(資料:阪神高速道路株式会社・設計不具合改善検討会)
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対策

 最終上部構造に適する支承位置となるように増設橋脚柱の位置を変更した。

担当者の声

 下部構造図の作成段階で、発注者、上部構造設計者との3者間で、施工過程も含めた決定根拠が合っているかを確認すべきであった。上下部構造境界部の不具合は多いため、発注者が各設計者との間での情報共有に特に気をつけなければならない。