橋梁編06 杭基礎が地下埋設物に干渉した

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概要

 拡幅工事における新設橋脚の詳細設計が終わり、道路管理者との施工協議の段階で、埋設物が橋脚基礎と干渉していることが判明した。原因は、地形図、地下埋設物情報を収集しCADデータ化をしていたが、最終段階の図面には埋設物情報が入ったレイヤ-を非表示にしたため、埋設物の存在に気付かずに橋脚位置を決定したためである。

解説図

(資料:阪神高速道路株式会社・設計不具合改善検討会)
(資料:阪神高速道路株式会社・設計不具合改善検討会)
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対策

 地下埋設管を避けた位置に橋脚を移動し、再設計を行った。その結果、橋脚高さの変更が生じた。

担当者の声

 本件は、幸い橋脚の位置を変更することができ、そのシフト量も大きくなかったことから構造全体への影響は小さかった。設計業務において、CADは必要不可欠の存在となっているが、設計最終時には、図面を打ち出して、チェックリストを作成し、複数の技術者の照査が必要である。