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編集長が語る日経コンストラクションの見どころ

品確法改正から2年、「待遇改善」の評判は?

2016/06/09

 2014年6月に、「公共工事の品質確保の促進に関する法律」(品確法)と「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」(入札契約適正化法)、そして「建設業法」が改正されました。目的は、建設労働者の待遇の改善などを図り、建設産業の将来の担い手を確保すること。これらが「担い手三法」と呼ばれるゆえんです。

 国土交通省は、公共工事設計労務単価の引き上げや現場への週休2日制の導入促進、工期の平準化など、短期間のうちに様々な施策を打ち出しています。しかし、受注者が全ての施策を歓迎しているかといえば、必ずしもそうではないようです。

 そのあたりを確かめるべく、日経コンストラクション6月13日号では、法改正から2年というタイミングに合わせ、「官主導『品質確保』の実情」と題する特集を企画しました。

日経コンストラクション2016年6月13日号特集「官主導『品質確保』の実情」から

 評価が分かれたのが週休2日制でした。例えば、長野県が週休2日制のモデル現場を対象にアンケート調査を実施したところ、好意的な反応もあったものの、否定的な反応を示した人の方が多い結果になりました。日給が主体の作業員は、「時間よりお金を」と考える人が多かったようです。他方、技術者の場合は、モデル現場以外の自社の現場が週休2日になっておらず、「休工日は別の現場に従事した」といった人が少なくありませんでした。将来の担い手不足のための対策ですが、現在の担い手不足には勝てなかったというわけです。

 とはいえ、特に若手の入職者を増やすのに、きちんと休める環境は不可欠です。記事では、発注機関の職員が他現場との調整に奔走し、週休2日を実現した事例も紹介しています。待遇の改善に向けて、まだまだできることはありそうです。

 先述のとおり、品確法改正を契機に様々な制度が変わりました。公共工事設計労務単価の引き上げのほか、歩切りの撤廃、低入札調査の基準価格引き上げ、技術者の配置要件・専任要件の緩和――。めまぐるしい動きに付いていけないと感じる読者もいることと思います。特集記事では、これらの施策の概要について、短時間で理解していただけるように整理しました。

 話は変わりますが、5月23日号で第一報をお伝えした羽田空港の地盤改良工事における施工不良について。その後、羽田空港での偽装の手口が分かってきたとともに、福岡空港や松山空港などでの施工不良隠蔽も明るみに出ました。6月13日号では「NEWS焦点」で、これらを詳しくお伝えしています。まだまだ根が深そうなこの問題に関しては、引き続き、取材を続けていきます。

野中 賢=日経コンストラクション編集長日経コンストラクション

インフラから始める地方創生──2017年9月25日号を公開しました

多くの自治体が税収減や福祉予算の増加に頭を抱えるなか、新幹線や高速道路といった従来型のインフラ整備による地域振興策には限界がある。一方、規模は小さくても設計や施工、運営に住民や企業を巻き込むことによって、インフラは地域を活性化する起爆剤となる。
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