防火改修も選択肢に

 糸魚川大火がここまで大きな被害となった原因の究明はこれからだ。木造の建物が密集していたことや、強風で飛び火したことなど、様々な要因が専門家から指摘されている。

 糸魚川大火が起こった深層を明らかにして同様の大火を防ぐことが重要だ。全国を見渡すと、古い建物が密集する似たような条件の街は少なくない。東京都墨田区もその1つ。木造密集地域を多く持つことから、不燃化対策を進めている地域だ。

 同区の場合は、防火改修にも助成金を出すなど、対策に注力している(下記の記事を参照)。もし、「建て替えが進まないことから不燃化が遅れているのは仕方がない」と対策がなおざりになっている自治体があるのならば、墨田区のような防火改修も選択肢の1つとして検討することが必要ではないだろうか。