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垂直なき「地獄組み」を組み上げた裏方たち

世界の木造デザイン(6)SunnyHills at Minami-Aoyama(東京都港区)

2017/07/13

東京・南青山の住宅街に、道行く人が不思議そうに見上げていく独創的な木の建築が2013年暮れに完成した。台湾の菓子メーカー、SunnyHills(サニーヒルズ)が日本に初めて出店した「SunnyHills at Minami-Aoyama」だ。隈研吾建築都市設計事務所が設計した。「地獄組み」と呼ばれる伝統的な木組みは、単なる装飾ではなく、床や屋根の荷重を支える構造体でもある。日経アーキテクチュアが6月26日に発刊した書籍「世界の木造デザイン」から、その実現過程における関係者の奮闘記を掲載する。

北東から見た「SunnyHills at Minami-Aoyama」の外観。菱形を単位とする地獄組みをランダムに配置した構造体で、3層の床と屋根を支える。使用したのは、断面60mm角の岐阜県産の東濃ヒノキ。強度の高いE110等級の部材を不燃処理している。垂直に立つ部材は1本もない。写真左側の東面では、地獄組みの格子面自体も傾いているが、そこから連続する北側の格子面は垂直に立つ(写真:安川 千秋)

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 垂直・水平の部材は1本もなく、すべて異なる接合部の形状を“解読”しなければ先に進めない複雑な木構造──。「SunnyHills at Minami-Aoyama」の実現のために、構造設計者や施工者は苦労を重ねた。

左:約9度傾いた地獄組みの面格子が最低2面重ねられ、各面を逆方向に傾く部材がつなぐ。床梁を支持する箇所などでは面格子の枚数を増やして強度を高めた(写真:松浦 隆幸) 右:地下1階のエントランス(写真:安川 千秋)

 「これならつくれるというめどが立つまでに半年かかった」。施工を手掛けた佐藤秀の庭野充木造建築課技術長はそう振り返る。社内の駐車場に、高さ10mほどのモックアップをつくり、地獄組みは本当に構造体として成り立つのか、実際につくることができるのかを検証し続けた。

松浦 隆幸=ライター日経アーキテクチュア

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