6.耐震改修の必要性と、免震構造・制振構造などの新しい耐震構造の普及

 耐震性の低い既存建築の耐震性向上は経済的に難しいことがあっても進めねばならない。我が国の研究者・技術者は、1968年十勝沖地震、1978年宮城県沖地震、1995年兵庫県南部地震などの大きな痛手を受け、諸外国との技術交流もあり、この50年の間に耐震技術を向上させてきた。これらの研究成果として、免震構造や制振構造があり、国内外で1990年頃から多くの建築に使われている。熊本市にも免震構造が22棟ある。4月15日に熊本大学病院を訪ねて看護婦に伺ったが、免震構造であることをご存知で、地震後に何事もなく普段の医療を続けることができたと喜ばれた。大きな自然災害に途方に暮れることなく、より良い技術を開発し、健全に普及しなければならない。