5.波状的に襲う大地震

 熊本の地震は、4月14日夜に始まり、その後何度も余震があり、16日未明に本震が起き、さらに次の地震が続いている。このように、波状的に襲ってくる地震動は、通常の耐震設計上では考慮されていない。通常の場合は、新しい建築に一回の大きな地震動が襲う場合しか考えていない。このたびの波状的地震動は、地盤の破壊を拡大し、木造建築の破壊に影響を与えるだけでなく、鉄筋コンクリート構造、鋼構造においても、構造的被害が拡大する可能性がある。このような累積的な損傷が構造物に与える影響は、今後の新しい研究課題である。