2020年東京五輪に向けて再開発が進む東京都港区の虎ノ門地区。森ビルは4月13日、「虎ノ門ヒルズ」の隣接地に、新たに3棟の超高層タワーを建設する計画の詳細を公表した。事業費総額が約4000億円に上るビッグプロジェクトで、クリストフ・インゲンホーフェン氏やレム・コールハース氏ら、著名建築家が参画する。
森ビルの辻慎吾社長は会見で、「虎ノ門ヒルズが完成してからわずか2年で街が大きく変化した。しかし、これからが本番だ。虎ノ門ヒルズの都市再生を一気に加速する」「東京オリンピックまでチャンスだと思う。この4、5年が勝負だ」と意気込みを語った。
3棟の超高層タワーは、既存の森タワーを囲むように建設する。オフィスを中心とする「虎ノ門ヒルズビジネスタワー」(19年度の竣工予定)、住宅を中心とする「虎ノ門ヒルズレジデンシャルタワー」(19年度の竣工予定)、そして、20年度に開業予定の東京メトロ・日比谷線の虎ノ門新駅と一体開発する「虎ノ門ヒルズステーションタワー」(22年度の竣工目標)だ。
「六本木ヒルズに匹敵」
「プロジェクトの最大の特徴は、グローバルプレイヤーが住み、働き、集う国際新都心。”グローバルビジネスセンター“虎ノ門ヒルズとしての最適解を考えたうえで、それぞれのタワーの機能や用途、デザイン、動線計画などを決めた」と、辻社長は説明する。
3棟の超高層タワーが完成すると、虎ノ門ヒルズは既存の森タワーを含めて、区域面積約7.5ヘクタール、延べ面積80万m2に拡大する。「六本木ヒルズに匹敵するインパクト」(辻社長)だ。約30万m2のオフィス、約800戸の住宅、約2万6000m2の商業店舗、約350室のホテル、約1万5000m2の緑地を備えることになる。