「実用化までに16年を要した」

 贈賞式でブリヂストンの望月基常務執行役員は、「サイホン排水システムは1999年から技術開発に取り組み、実用化までに16年を要した。売り上げが立たないときは軸がぶれがちだが、顧客の将来ニーズに役立つという信念で取り組み続けた。ただ、技術的には優れたものでも、実用化されて初めて、顧客に届き価値を感じてもらえる。そうした点では、開発初期から長谷工コーポレーションと共同で研究し、実用化に当たっては野村不動産の支援を受けた。両社の協力がなければ実用化にこぎつけられなかっただろう。そうしたパートナーの大切さを感じている」と受賞の喜びを語った。

建材設備大賞の受賞の喜びを語るブリヂストンの望月基常務執行役員(写真:都築雅人)
建材設備大賞の受賞の喜びを語るブリヂストンの望月基常務執行役員(写真:都築雅人)
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 建材設備大賞の贈賞式と併せて同日、「採用したい建材・設備メーカーランキング2015」の贈賞式も開催された。同ランキングは、日経アーキテクチュアと日経ホームビルダーが共同で、建築・住宅のプロが採用したいと考える建材・設備メーカーを調べたもの。日経アーキテクチュアは一級建築士の回答に基づき、日経ホームビルダーは戸建て住宅の専門家の回答に基づき、それぞれランキングした。

 この調査は、販売数量や売り上げなどの量的な評価ではなく、専門家による質的な評価を数値化したのが特徴だ。日経アーキテクチュアが「ビル用アルミサッシ、カーテンウオール」や「金属屋根材」など計49部門、日経ホームビルダーが「システムキッチン」や「門扉・フェンス・塀」など住宅関連の計32部門を対象に建材・設備メーカーをランキングした。

 ランキング結果は、日経アーキテクチュア2015年11月25日号と日経ホームビルダー2015年12月号に掲載している。贈賞式では、各部門で1位となったメーカー企業の代表者を招いて賞状とトロフィーを授与した。

採用したい建材・設備メーカーランキングの各部門1位に選ばれた企業の代表者に、日経アーキテクチュアと日経ホームビルダーを発行する日経BP社の長田公平社長(左)から表彰状とトロフィーが授与された(写真:都築雅人)
採用したい建材・設備メーカーランキングの各部門1位に選ばれた企業の代表者に、日経アーキテクチュアと日経ホームビルダーを発行する日経BP社の長田公平社長(左)から表彰状とトロフィーが授与された(写真:都築雅人)
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 なお、建材設備大賞の大賞1点と特別賞5点の特徴や審査時の講評などは、日経アーキテクチュア2016年3月24日号と日経ホームビルダー2016年4月号で詳報する予定だ。