日経アーキテクチュアと日経ホームビルダーは2月15日、2016年度の「建材設備大賞」の受賞製品を発表した。壁並みの断熱性能を実現した5層ガラスの樹脂窓「レガリス」を大賞に選出した。審査委員は「建築に対する本質的な問い掛けだ」と高く評価した。
建材設備大賞は、都市や建築・住宅の未来を切り開く優れた建材・設備を表彰することで技術や産業の発展に寄与し、社会に貢献することを目的として日経アーキテクチュアと日経ホームビルダーが実施。前身の「ECHO CITY製品大賞」から数えて今回で4回目になる。
対象は2015年1月~16年9月に発売された建材・設備で、建材・設備メーカーから32製品の応募があった。建築家の内藤廣氏を委員長とする審査委員会で大賞1点と、特別賞3点を選んだ。
大賞を受賞したのは、LIXILの「レガリス」。特殊薄板ガラスを5層重ね、熱貫流率(U値)0.55W/m2・Kを実現した。10㎏/m3程度のグラスウールを厚さ約85mm充填した壁に匹敵する断熱性能だ。
レガリスは、これまで断熱の面で壁にせざるを得なかった箇所を開口部にできる点が評価された。「ちょっと便利、ちょっと改良、というのではなく、建築に対する本質的な問い掛けであった」(内藤氏)
特別賞は、旭・デュポン フラッシュスパン プロダクツの「タイベックシルバー」、タニタハウジングウェアの「デカノキ すとっ葉゜-U11号」、YKK APの「高断熱玄関ドアInnoBest D70 D50」が受賞した。
特別賞=タイベックシルバー(旭・デュポン フラッシュスパン プロダクツ)、デカノキ すとっ葉゜-U11号(タニタハウジングウェア)、高断熱玄関ドアInnoBest D70 D50(YKK AP)(社名の五十音順)
建材設備大賞を受賞した「レガリス」の開発経緯や、審査委員長の内藤廣氏の審査総評などは、日経アーキテクチュア2017年2月23日号と日経ホームビルダー2017年3月号に掲載する予定だ。