2月6日の早朝、台湾南部でマグニチュード(M)6.4の地震が発生した。震源地に近い台南市永康区では、高層の集合住宅が倒壊。日本経済新聞が8日1時に掲載した共同電の記事によると、当局の発表では、7日までに確認されたこの地震全体での死者は34人で負傷者は510人超。死者のうち32人はこの集合住宅倒壊に関係しているという。

 台湾では、1999年9月21日に発生した集集大地震で相当数の高層建物が倒壊するなどして2000人以上の死者を出した震災を経験している。今回、台南市で倒壊した集合住宅では、塗料などの空き缶がコンクリートに混入していた問題が指摘されているが、空き缶問題は1999年の集集大地震の際にも取り沙汰された。当時、台湾の建築師公会全国連合会や建築投資商業公会は「手抜き工事」との指摘に対し、「空き缶は飾り梁や飾り柱に使ったものだ。手抜き工事ではない」と反論していた。また、1999年の集集大地震では、耐震基準の問題に加えて、施工品質の悪さも指摘されていた。

 なぜ同じ過ちが繰り返されたのだろうか――。今回の地震被害を教訓にするためにも、約16年前に起こった地震被害の様子を過去の記事から振り返る。

1999年10月18日号からPDF版記事をダウンロード

1999年9月21日に起こった台湾の大地震。ビルが倒壊し多くの被害が出た。中には、施工不良が疑われる建物もあった。日経アーキテクチュアが同年10月18日号で報じた記事で振り返る(資料:日経アーキテクチュア)
1999年9月21日に起こった台湾の大地震。ビルが倒壊し多くの被害が出た。中には、施工不良が疑われる建物もあった。日経アーキテクチュアが同年10月18日号で報じた記事で振り返る(資料:日経アーキテクチュア)
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