これからは50年、100年の長寿命住宅が求められる時代。その実現には、野地板の寿命を延ばすことが不可欠だ。湿気は大敵。通気に問題を抱えた住宅では、築10年も持たずに野地板が腐朽する。欠陥がなくても築20~30年で補修するのが一般的。これでは長寿命はおぼつかない。そんななか、2016年8月に「透湿ルーフィング」のJISが制定されるなど、“湿気を排出する下葺き材”の普及を目指す動きが本格化している。野地板の乾燥状態を保ち、寿命50年を実現するにはどうすればよいか。工夫を重ねた先進事例を紹介しながら、具体的な方策を探る。

(写真:エバー、住まい工房、カオル建設、田村建築設計工房 資料:透湿ルーフィング協会)
(写真:エバー、住まい工房、カオル建設、田村建築設計工房 資料:透湿ルーフィング協会)
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