高齢化社会に対応
評価を上げたもう1社は、「手すり」分野で今年6位だったマツ六だ。14年は10位、15年は9位というランキングから順調にランキングが上昇。回答者が採用したいと思った理由を見ると、「機能性」と「コスト」に対する支持が高かった〔図2〕。前年との比較では、「耐久性」の支持率が25.2ポイント急伸していた。
サポート体制も支持を集めた理由のようだ。調査では、「ウェブでいつでも発注可能なので便利。物件ごとの梱包ができるのも良い」「発送が早く、翌日に使用可能なので助かる」という声が寄せられた。
専門家からの評価を得ている理由について同社に尋ねたところ、「高齢者の転倒防止のための手すり設置の重要性が見直されているためではないか」といった回答をもらった。
同社は、介護保険を利用した手すりを取り扱うなどの特徴がある。住宅向けでは、新築・改修など多様なラインアップを用意している。「フリーRレール」はその一つだ。現場で自由に曲げられる屋外用の手すり製品で、詳細な現場調査がなくても、その場で、現場に合わせた形状に曲げて施工できる〔写真2〕。
ほかに、遮断機式手すりシリーズなど、他社にないニッチな製品も用意。バリアフリー化の需要から、支持を得たともいえそうだ。
【調査対象】
「日経ホームビルダー」読者、「日経アーキテクチュア」読者、「日経アーキテクチュア・ウェブ」会員から、一級建築士や工務店、住宅メーカーの勤務者を中心に3万7192人を無作為抽出。「日経ホームビルダー」読者は3990人、「日経アーキテクチュア」読者は5000人、「日経アーキテクチュア・ウェブ」会員は2万8202人
【調査方法】
インターネット調査。調査協力依頼は、雑誌読者には郵便または電子メールで、日経アーキテクチュア・ウェブ会員には電子メールで行い、回答はインターネットで受け付けた
【調査対象分野・企業数】
各種団体・メーカーリストなどに基づき、「日経ホームビルダー」「日経アーキテクチュア」が選定。両誌を合わせると49製品分野、延べ792社。調査対象となる製品分野を8グループに分け、グループごとに調査票を作成して調査を実施した。ここでは戸建て住宅への関連性が高い、32製品分野を掲載している
【調査期間】
2016年9月6日~10月4日
【調査項目】
(1)その企業の製品の採用経験(2)その企業の製品の採用意向(3)採用したい理由(4)回答者の属性など
【回答件数】
有効回答数は2812件。ここでの集計ベースは「工務店」「住宅メーカー」勤務者の回答925件
【調査機関】
日経BPコンサルティング
目次
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