2回の大きな地震動が深刻な被害をもたらした「2016年熊本地震」。住宅の被害棟数は5月10日時点で7万棟超にもなる。過去の大地震と比べて特徴的なのは、新耐震基準導入以降に建てられた比較的新しい住宅の被害が目立つこと。また、川沿いや盛り土の造成地では地盤の変状によって多数の住宅が倒壊・大破した。現地取材や識者の分析結果などから、既存住宅の耐震性能の課題をあぶり出す。(熊本地震取材班)

震度7を観測した熊本県益城町で倒壊した住宅。ホールダウンが破断している(写真:日経ホームビルダー、宮澤健二)
震度7を観測した熊本県益城町で倒壊した住宅。ホールダウンが破断している(写真:日経ホームビルダー、宮澤健二)
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