職長に20代女性を抜てき

 女性が働きやすい環境や仕組みづくりにも挑戦した。例えば、女性用トイレや休憩室の整備だ。職長会の会長には、20代の女性作業員を抜てきした。このプロジェクトを皮切りに、施工現場の女性用トイレや休憩室の設置は珍しくなくなってきた。

女性作業員専用の休憩室を整備
女性作業員専用の休憩室を整備
ブランシエラ浦和駒場の女性用休憩室。シャワー室も完備しており、電車で通勤する女性作業員に好評だった(写真:都築 雅人)
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 早坂総合所長は、「結婚や出産後を想像できる現場にしたいと考えていた。しかし、拘束時間の改善は難しい面もあった」と振り返る。土曜も現場を動かさざるを得ない状況だったのは大きかった。

 また、育児中の作業員用に朝礼の免除制度を設けたが、利用者はいなかった。協力会社にヒアリングした結果、作業員が所属する会社の勤務・給与体系によるところが大きく、連携が不十分だったことが分かった。協力会社との連携を強化し、活用しやすい制度に再考している最中だ。