国立新美術館(東京・六本木)で9月27日から開催されている展覧会「安藤忠雄展―挑戦―」が多くの来場者でにぎわっている。入場者数は10万人を超えようとする勢いだ(10月末時点)。人の入りに衰える様子はなく、会期終了の12月18日までに20万人を超えそうだ。

 人が集まるのには理由がある。単に模型や図面を展示するだけでなく、実物大の「光の教会」を野外展示スペースにつくったり(原寸大「光の教会」は必見!異例尽くしの安藤展)、安藤建築のスタンプラリーを実施したり(1日で巡れる?「安藤スタンプラリー」に挑む)と、安藤氏らしい“仕掛け”が盛り込まれていることは既に書いた。人を集める大きな仕掛けはほかにもあって、それが安藤氏自身が展示室内で行っているギャラリートークだ。

10月21日に建築家の工藤和美氏と山梨知彦氏(日建設計)を招いて行われたギャラリートークの様子(写真:日経アーキテクチュア)
10月21日に建築家の工藤和美氏と山梨知彦氏(日建設計)を招いて行われたギャラリートークの様子(写真:日経アーキテクチュア)
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 ギャラリートーク自体は近年の美術館では珍しいことではないが、通常は1つの展覧会の会期中に数回というところだろう。ところが安藤氏は、会期中に数十回行う予定という。しかも、1人で語るのではなく、回ごとに異なる建築家などをゲストに招く豪華な内容だ。

 そのスピンオフ企画として、筆者(日経アーキテクチュア編集長の宮沢洋)も、建築展実行委員会主催のトークイベントに出ることになった。雑誌「BRUTUS」の西田善太編集長と筆者の対談講演で、開催日は今週金曜(11月17日)だ。

〈イベントの概要〉
安藤忠雄展関連企画 講演会「安藤番編集者、大いに語る!BRUTUS×日経アーキテクチュア」
・2017年11月17日(金)午後5時~午後6時30分(開場は午後4時30分)
・講師:西田善太(BRUTUS編集長)、宮沢洋(日経アーキテクチュア編集長)
・場所:国立新美術館(東京都港区六本木7-22-2)・3階講堂
・定員:260人
・参加費:無料(当日先着順)
・主催:安藤忠雄建築展実行委員会

 なぜ「BRUTUS×日経アーキテクチュア」かというと、BRUTUSの西田編集長と筆者は、ともに安藤事務所担当(安藤番)として、20年ほど前からあちこちの安藤建築で顔を合わせていた旧知の仲だからだ。

西田善太(にしだぜんた)・BRUTUS編集長。1963年生まれ。87年、早稲田大学商学部卒業、博報堂入社。コピーライターとして仕事をする。91年、マガジンハウスに入社し、ブルータス編集部に配属。GINZA創刊準備室やカーサブルータス編集部などを経て、再びブルータス編集部に。2007年から現職(写真:日経アーキテクチュア)
西田善太(にしだぜんた)・BRUTUS編集長。1963年生まれ。87年、早稲田大学商学部卒業、博報堂入社。コピーライターとして仕事をする。91年、マガジンハウスに入社し、ブルータス編集部に配属。GINZA創刊準備室やカーサブルータス編集部などを経て、再びブルータス編集部に。2007年から現職(写真:日経アーキテクチュア)
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 筆者は安藤氏の依頼でこれまでに描いた建築家の似顔絵の話や、11月20日に発売になる書籍「安藤忠雄の奇跡 50の建築×50の証言」のなかの“安藤忠雄名言集”を紹介するつもりだ。西田編集長はBRUTUSの特集「約束建築」や、安藤氏と世界を旅した際のエピソードなどについて語るという。

 入場無料なので、展覧会に行こうと思っていた方は、ぜひのぞいてみていただきたい(公式の案内はこちら)。念のため言っておくが、この日は安藤氏はおらず、西田編集長と筆者だけである。

 実は、上記のほかに、筆者は安藤氏が登場するギャラリートークの方にも参加する予定だ。そちらは開催日など詳細日が決まり次第お知らせしたい。