バスを乗り継ぎ「上野毛駅」へ

 次の「東急東横線上野毛駅」までの道のりが、この旅一番の山場だ。世田谷区は隣なのに電車で50分というのはどうしても納得がいかない。

「ANDO建築スタンプラリー」会場の布陣。仙川から上野毛までは「バス」を使うのがベストと予想したのだが…(イラスト:宮沢 洋)
「ANDO建築スタンプラリー」会場の布陣。仙川から上野毛までは「バス」を使うのがベストと予想したのだが…(イラスト:宮沢 洋)
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 バスを調べると、なんと30分で行ける。日曜の昼下がりの商店街をルンルン気分で抜けてバス停に着くと、タイミングよく「成城学園前駅行」が来た。10分後には成城に着く。が、ここでまさかの15分待ち。「バス案」に暗雲が立ち込めるが、もう後戻りはできない。

 次のバスで揺られること10分。2回目の乗り換えのバス停を見つけるのに手間取り5分のロス。上野毛駅まで15分程度。しめて合計1時間と、電車より時間がかかってしまった。バスの乗り換え2回なんて人生初だ。ルート開拓だって立派な「挑戦」じゃないか…と涙をのんで見上げた空は、丸い…?

「上野毛駅」の全長120mの屋根に空いた大きな穴。時々何かが降りてきそうだ(写真:関口 奈央子)
「上野毛駅」の全長120mの屋根に空いた大きな穴。時々何かが降りてきそうだ(写真:関口 奈央子)
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2つの改札をつなぐ公道の上にかかる大屋根は、バス停の雨よけにもなっている(写真:日経アーキテクチュア)
2つの改札をつなぐ公道の上にかかる大屋根は、バス停の雨よけにもなっている(写真:日経アーキテクチュア)
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 道路を挟む2つのボリュームに大きな穴の空いた大屋根がのっかる上野毛駅。道路にトップライト! 驚きを抑えつつスタンプ台を探し回る。そして改札内にあった3個目のスタンプをゲット。

 公共の駅だしANDO色はそれほど強くないな、などと思いながら改札階からホームにエスカレーターで降りようとすると、ANDO建築おなじみの「ドブ漬け」の壁に包囲された。予断を許さない状況下にいることを忘れてはならない。上野までの電車内で反省しよう。

最初の3会場を先に押さえれば、あとは楽になる。長距離移動中に体力温存だ(イラスト:宮沢 洋)
最初の3会場を先に押さえれば、あとは楽になる。長距離移動中に体力温存だ(イラスト:宮沢 洋)
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