記者の目
目次
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5層重ねのドアが語るバルセロナの歴史
ガウディの街で見た、築100年住宅の改修
スペイン第2の都市バルセロナでは、歴史的な街並みを保全する取り組みが盛んだ。築100年以上の建物の外壁や躯体を、残したまま改修するのは日常茶飯事。旧市街に立つ集合住宅の一室が再生される様子を取材した。
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民泊で変わる共同住宅の設計
全国で4万件に上るといわれる「民泊物件」。2017年の通常国会で民泊新法が成立すると、民泊ビジネスへの企業や個人の参入がさらに増えそうだ。将来の民泊活用を意識しながら住宅を設計する設計者も出てきた。
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見直し迫る? 設計報酬の算定基準「告示15号」
設計業務報酬の算定基準である告示15号。その見直しが始まるという噂が絶えない。何が課題なのか。どのように見直すべきなのか。
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日建のプレゼンを情報公開で入手した男
「日建設計のプレゼンテーションをどうしても見たくて、プロポーザルに提出されたプレゼンを、情報公開請求制度を利用して入手した」。ある組織設計事務所の幹部がこう打ち明けた。
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積水ハウスが全国初のZEHマンション
戸建てだけではない、省エネ住宅の最先端
ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)やZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の実現に向け、ハウスメーカーや大手ビルダーは省エネ住宅の開発に力を入れている。積水ハウスは、全国初となるZEH分譲マンションを建設する。
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設計者は無関心? 加速するユニバーサルデザイン
障害の有無にかかわらず楽しめるスポーツ施設「新豊洲Brillia(ブリリア)ランニングスタジアム」が東京・豊洲に完成した。東京五輪開催に向けて、施設や街でユニバーサルデザイン化が加速しそうだ。
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高さ日本一への第一歩、常盤橋再開発
大手町連鎖型プロジェクトの終着点で進むインフラ再生
2003年から始まった大手町地区の連鎖型再開発。直近では日本旅館「星のや東京」などを新設した第3次事業まで進んできた。第4次は東京駅日本橋口前に建設する高さ390mの超高層ビルや、7000m2の大規模広場をつくる「常盤橋街区再開発プロジェクト」。半世紀ぶりとなる同地区の再開発は、次世代に東京をつなぐ…
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ZEHビルダー登録制度を手本に耐震等級3の促進を
参加する住宅会社が急増しているネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業の仕組みを手本に、普及率を高めてほしいものがある。耐震性能を建築基準法の要求水準より高めた耐震等級3の住宅だ。
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「ブラック扱い」より「受注減」を選ぶ理由
労働基準法違反の疑いによる電通への強制捜査が報道されたとき、ある大手設計事務所の幹部の言葉を思い出した。「ブラック企業扱いされないように設計業務の依頼を一部、断っている」というのだ。
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文化財保存を支える「金沢職人大学校」
職人技の継承を絶やしてはならない
藩政期からの歴史ある街並で有名な金沢市は、職人の技を継承して伝統的な建築物を残していくため、文化行政として20年前から「金沢職人大学校」を実施している。
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「団地リノベ」で老朽社宅が公園に
小田急電鉄「ホシノタニ団地」の街づくり
小田急座間駅前に立つ4棟の老朽社宅が市民の憩いの場に生まれ変わった。小田急電鉄が手掛けたホシノタニ団地は、ブルースタジオの設計・監修でリノベーション。アスファルトを土に戻し、住居をカフェや子育て支援センターに変えた。閉鎖的だった団地は人の集まる広場へと変貌を遂げた。2016年度のグッドデザイン賞金賞…
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日本の設計業界は「ブラック」なのか?
金田充弘×吉村靖孝対談イベントの内容を一部公開
10月17日にTSUTAYA TOKYO ROPPONGIで対談イベントを開催した。構造設計者の金田充弘氏と意匠設計者の吉村靖孝氏がそれぞれの立場で、海外と日本で積んだ経験を語り合った。
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会計検査院が木造の耐力壁で改善要求、問われる国交省の本気度
国の交付金を利用して建てられた木造公営住宅などで、耐力壁の設計・施工ミスが再三にわたって発生していることを踏まえ、会計検査院が国土交通大臣に対して是正改善の処置を求めた。
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現場の声から知るマンション建て替えの現実
マンションの建て替えはなぜ進まないのか。日経アーキテクチュアが現在、実施している「分譲マンションの改修や建て替えに関するアンケート調査」の自由記入欄から、建て替えの現場の声をいくつかご紹介したい。
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杭未達、明らかにすべき原因
横浜市の分譲マンション「パークシティLaLa横浜」に基礎杭の施工不良が見つかった問題で、マンションの管理組合は9月19日、建て替え決議集会を開き、全4棟の建て替えを決議した。決議後に開かれた記者会見で管理組合の関係者は、「杭未達の真の原因をつかみたい。一番の問題は、基礎杭の根固め部(先端)が健全か否…
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関西大がツタヤと描く「起業の学び舎」
10月開業の梅田新キャンパスに潜入
社会人の学び直しや起業支援を教育の中心に据えた関西大学の新しいサテライトキャンパスが、10月1日に大阪・梅田にオープンする。
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完売後に確認取り消し、建築主の言い分
NIPPOと神鋼不動産はなぜ、東京都を訴えたのか
2015年11月に東京都建築審査会によって建築確認が取り消された分譲マンション「ル・サンク小石川後楽園」。建築主のNIPPOと神鋼不動産は都建築審査会の裁決を不服として、都を訴えた。近隣住民の建築計画反対を受けながらも、都と全面的に争う決断をした経緯を建築主に聞いた。
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2000年木造基準3棟の倒壊原因の究明が待たれる
「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会」は9月12日に公開した報告書案で、2000年基準で倒壊した木造住宅3棟の倒壊原因を特定しないまま、2000年基準が熊本地震の倒壊防止に有効との結論を下した。木造住宅の耐震性確保は、現状の仕組みのままでよいのだろうか。
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規模や哲学にこだわる世界の設計事務所
建築家が芸術家と違うのは、設計の創作活動と組織の運営を切り離せないことではないだろうか。世界4カ国、7つの著名な設計事務所を取材して見えたのは、成長段階や文化的背景で全く異なる組織運営の在り方だった。
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社外OJTで現場が変わった
他の建設会社への出向で中堅社員を鍛えて社を育てる
OJT(職場内訓練)の舞台を他の建設会社に広げる中堅社員教育を始めたハウスメーカー、ポラスグループの取り組みを紹介する。